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概要:日産自動車はアラブ世界に新型モデルを投入する計画だ。エジプトとペルシャ湾岸諸国で最大の市場シェアを確保する取り組みの一環として、現地工場の能力を拡大する。
An employee handles a side panel for an Infiniti Q30 on the production line at Nissan's plant in Sunderland.
日産自動車はアラブ世界に新型モデルを投入する計画だ。エジプトとペルシャ湾岸諸国で最大の市場シェアを確保する取り組みの一環として、現地工場の能力を拡大する。
日産は湾岸諸国で16%、エジプトで15%の市場シェアを2022年までに20%強に拡大する方針。アフリカ・中東・インド担当専務執行役員のペイマン・カーガー氏がインタビューで明らかにした。同社は現在、エジプトで市場シェア3位。湾岸諸国で同2位。
カーガー氏は「中東・アフリカ・インドで2022年までに当社の足跡を2倍にしたい」と述べ、日産が同地域での生産施設を6カ所余りに増やすことを目指していると付け加えた。現在はエジプトとインド、南アフリカ共和国に3カ所を有しており、パキスタンに1カ所、アルジェリアに1カ所を追加し、その他にも新たな施設を設けたい考えを示した。
同氏によると、エジプトは人口が約1億人で、日産にとって戦略的市場だと見なされる。同社は2005年に現地で操業を始めて以来2億ドル(現在の為替レートで約223億円)を投資した。4月に始まる新会計年度では、さらなる投資を計画しており、エジプト工場の最大生産能力を現行の年間2万2000台から2万8000台に拡大する意向だ。
同氏はエジプトの見通しについて楽観しているとした上で、欧州連合(EU)からの輸入車に対し関税を免除する同国政府の決定は短期的、中期的な課題だと指摘。この問題について政府と「非常に前向きな」議論を行ったとし、「現地産業の競争力を支援し、われわれを競争上不利な立場に置かないよう要請した」と付け加えた。
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