米国株式市場はダウとＳ＆Ｐほぼ横ばい、ナスダック上昇

［ニューヨーク ２４日 ロイター］ - 米国株式市場はＳ＆Ｐ総合５００種が若干上昇したものの、ダウ工業株３０種はわずかに下げて取引を終えた。企業決算が好調となった一方で、世界経済の減速や貿易摩擦を巡る根強い懸念が重しとなった。半導体銘柄が買われてナスダックは上昇した。

第４・四半期の企業決算はこの日もおおむね明るい内容となったが、ロス米商務長官が米中通商交渉について、妥結には程遠いとの認識を示したことを受け、楽観的な見方が後退した。

ナスダックは、ザイリンクス(XLNX.O)やラムリサーチ(LRCX.O)の四半期決算が予想を上回ったことを手掛かりに半導体株主導で上昇。テキサス・インスツルメンツ（ＴＩ）(TXN.O)は利益が予想を上回ったものの、売上高は失望を誘った。

フィラデルフィア半導体指数.SOXは５．７％上昇し、１２月２６日以来の大幅な上昇率となった。

Ｓ＆Ｐ５００の主要１１セクターのうち、主要消費財.SPLRCS、ヘルスケア.SPXHC、素材.SPLRCMを除く全セクターがプラス圏で引けた。

好調な企業決算の一方で、貿易摩擦や政府機関閉鎖を巡る懸念が投資家心理の重しとなった。

ブルーダーマン・アセット・マネジメントの副会長兼チーフ・マーケットストラテジスト、オリバー・パーシェ氏は「好調な決算によるプラス効果が政治リスクの急速な高まりによって相殺されている」と指摘し、「真に取引材料となるニュースが出てくるまでタイトなレンジでの推移が続く。売る理由はないが、買う理由もない」と話した。

アメリカン航空(AAL.O)やサウスウエスト航空(LUV.N)、ジェットブルー航空(JBLU.O)はいずれも四半期利益が予想を上回り、Ｓ＆Ｐ５００航空指数.SPLRCAIRは３．３％高となった。航空会社は政府機関閉鎖による影響が強まりつつある。

鉄道輸送最大手ユニオン・パシフィック(UNP.N)も第４・四半期の利益が予想を上回り、同社や航空会社などで構成するダウ輸送株２０種.DJTは１．１％高となった。

半面、フリーポート・マクモラン(FCX.N)は１３．１％安。銅価格の下落が重しとなり第４・四半期の利益が予想を下回った。

インテル(INTC.O)は引け後の取引で下落。需要減速が響いて第４・四半期の売上高が市場予想を下回った。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を２．１５対１の比率で上回った。ナスダックでも１．６４対１で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は約６９億４０００万株。直近２０営業日の平均は７８億８０００万株。

終値 前日比 ％ 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株３０種 24553.24 -22.38 -0.09 24579.96 24626.30 24422.73 .DJI

前営業日終値 24575.62

ナスダック総合 7073.46 +47.70 +0.68 7042.25 7078.96 7029.95 .IXIC

前営業日終値 7025.77

Ｓ＆Ｐ総合５００種 2642.33 +3.63 +0.14 2638.84 2647.20 2627.01 .SPX

前営業日終値 2638.70

ダウ輸送株２０種 9842.52 +107.60 +1.11 .DJT

ダウ公共株１５種 717.96 +2.99 +0.42 .DJU

フィラデルフィア半導体 1253.91 +67.96 +5.73 .SOX

ＶＩＸ指数 18.92 -0.60 -3.07 .VIX

Ｓ＆Ｐ一般消費財 838.30 +4.43 +0.53 .SPLRCD

Ｓ＆Ｐ素材 326.45 -1.83 -0.56 .SPLRCM

Ｓ＆Ｐ工業 582.23 +3.24 +0.56 .SPLRCI

Ｓ＆Ｐ主要消費財 532.15 -7.02 -1.30 .SPLRCS

Ｓ＆Ｐ金融 427.97 +0.87 +0.20 .SPSY

Ｓ＆Ｐ不動産 203.24 +0.78 +0.39 .SPLRCR

Ｓ＆Ｐエネルギー 459.26 +2.72 +0.60 .SPNY

Ｓ＆Ｐヘルスケア 1027.70 -8.95 -0.86 .SPXHC

Ｓ＆Ｐ通信サービス 147.23 +0.04 +0.02 .SPLRCL

Ｓ＆Ｐ情報技術 1141.51 +10.51 +0.93 .SPLRCT

Ｓ＆Ｐ公益事業 274.39 +1.32 +0.48 .SPLRCU

ＮＹＳＥ出来高 8.24億株 .AD.N

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 20595 + 35 大阪比

シカゴ日経先物3月限 円建て 20570 + 10 大阪比