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概要:資産運用会社は金融市場の動揺で業績が悪化し、大手が相次いで人員削減計画を打ち出した。規制強化や技術向け投資でのコスト増も経営を圧迫しており、業界再編が一段と進みそうだ。 株価指数の多くは昨年、世界金融危機後で最悪の下げを記録し、他の金融資産も大半がマイナス圏に沈んだ。市場のこうした動きを受けて資産運用世界最大手のブラックロック<BLK.N>と3位のステート・ストリート<STT.N>は今月、人員削減を発表
[ロンドン/ニューヨーク 21日 ロイター] - 資産運用会社は金融市場の動揺で業績が悪化し、大手が相次いで人員削減計画を打ち出した。規制強化や技術向け投資でのコスト増も経営を圧迫しており、業界再編が一段と進みそうだ。
株価指数の多くは昨年、世界金融危機後で最悪の下げを記録し、他の金融資産も大半がマイナス圏に沈んだ。市場のこうした動きを受けて資産運用世界最大手のブラックロック(BLK.N)と3位のステート・ストリート(STT.N)は今月、人員削減を発表。ヘッジファンドのAQRやバリアズニー・キャピタルも人員を減らす方針だ。
エドワード・ジョーンズのアナリストのカイル・サンダース氏は「資産運用業界は人減らしが普通の流れになる。市場が下げたときに資産運用会社がコスト削減で最初に目を向けるのが人員だ」と話す。
金融市場は昨年までは各国中銀による低コスト資金の供給を支えに上昇し、資産運用会社は手数料が落ち込む中でも20─40%の利益率を維持していた。
しかしリッパーのまとめによると、昨年は金融引き締め観測や成長鈍化への懸念により、ミューチュアルファンドから1681億ドルが流出した。
今年に入って株式市場にはいくらか資金が戻ったが、この流れが持続すると言い切るのは早計だ。当面市場はさえない動きとなり、資産運用会社の収入が打撃を受けそうだ。
ブラックロックは昨年第4・四半期の利益が予想に届かなかった。アナリストによると、S&P総合500種運用会社と資産管理銀行の第4・四半期決算は平均で0.8%の減益となる見込み。リフィニティブのデータによると、昨年10月時点は10.3%の増益予想だった。
ムーディーズ・インベスターズ・サービスのバイスプレジデント、ニール・エプスタイン氏は「収入の伸び率予想が下方修正されており、AQRやブラックロックのような企業が優先順位の見直しを進めるのは当然だ」と述べた。
市場の動揺を受けて資金を引き揚げる投資家が増えれば、既に低価格の指数連動商品などとの競争激化に悩まされている資産運用会社に掛かる圧力は一段と強まる。規制強化や技術・データへの投資もコストを押し上げている。
ブラックロックなど大手との価格競争で武器を持たない中小の資産運用会社に対するコスト削減圧力は特に厳しい。
中小は利益の押し上げに向けて踏み込んだ対策を取らざるを得ない。人員削減に加えてライバルとの提携を模索する可能性があり、数年前から始まった合従連衡の流れが加速しそうだ。
UBSのアナリストのマイク・ウェルナー氏によると、運用資産が10%値下がりすると利益率が700─1000ベーシスポイント(bp)悪化し、経営統合に向けた決定的な力になるという。
資産運用業界の昨年のM&Aは915件、500億ドル相当で、金額は2017年から67%近く増えた。
特に株価の値下がりがきつく、銀行や保険会社が資産運用部門を手放す可能性がある欧州では、M&Aが速いペースで進む見通しだ。
(Simon Jessop、Trevor Hunnicutt、Saikat Chatterjee記者)
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