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概要:日本生命保険[NPNLI.UL]の戸田和秀取締役(有価証券運用担当、CIO)は26日、ロイターとのインタビューに応じ、2019年度は新規資金の7割程度を日本国債(JGB)を含む円金利資産に振り向け、長引く低金利環境の下、デリバティブ(金融派生商品)取引を活用して利回りを確保する考えを明らかにした。 国内金利は当面上がらない一方で海外金利とヘッジコストは上昇が見込まれるとして、為替リスクのヘッジ付き外債はソブリン債を中心に投資を抑制し、また円高の
[東京 26日 ロイター] - 日本生命保険[NPNLI.UL]の戸田和秀取締役(有価証券運用担当、CIO)は26日、ロイターとのインタビューに応じ、2019年度は新規資金の7割程度を日本国債(JGB)を含む円金利資産に振り向け、長引く低金利環境の下、デリバティブ(金融派生商品)取引を活用して利回りを確保する考えを明らかにした。
国内金利は当面上がらない一方で海外金利とヘッジコストは上昇が見込まれるとして、為替リスクのヘッジ付き外債はソブリン債を中心に投資を抑制し、また円高のタイミングを捉えてオープン外債を増やす意向を示した。
詳細は以下の通り。
――昨年時点では2019年に複数回の利上げが見込まれていた米FRB(連邦準備理事会)だが、12月の利上げを受けて市場が動揺し、今年に入って明確に政策スタンスがハト派に転換した。
「実は、状況がガラッと変わったとは思っていない。年後半にも1回、利上げが実施されると予想している。米国経済は雇用、賃金といった経済指標がしっかりしており、またFRBの利上げペースがゆっくりになることで市場を通じた悪影響の心配もなく、向こう1─2年は景気減速はあってもリセッション入りはないと思う」
「従って米金利についても、19年度末の予想は今の水準よりは少し高いところ、中心値で3%くらいに置いている。FRBが利上げペースを早めに落としてきた。為替も大きく円高に振れるとはみておらず(来年度末は)今の水準前後の110円を中心としたレンジを予想する。(1月3日の)フラッシュクラッシュのようなことは時々起きるだろうが、トレンドは変わらない」
「国内は低金利が続くとみる。長期金利はゼロ%前後、30年も今と同じか10ベーシス(bp)上に行ってくれたら、という程度」
――そうした見通しに基づき、来年度の運用方針はどうなるか。
「大きく動かすつもりはない。一時期、我々も含めてヘッジ付き外債を積み上げてきた。それが今は国内金利は当面上がらない一方で海外金利とヘッジコストは上昇が見込まれるため、基本的にヘッジ外債を積み上げることはないだろう」
「ヘッジ外債は、ドルとユーロ、ソブリンとクレジットの4つに大別して考えているが、トータルで若干の減少、ソブリン債が特に減るイメージだ。この方針は来年度もあまり変わらない」
「オープン外債は今年度ここまでで少し積み増した。いい水準で買えたのもあるが、クレジットを含めて高いインカムを享受できて良かったと思う。今後も為替を見ながら、円高に振れるタイミングがあれば積み増していく」
「オープン外債は為替が動き出すと恐い。残高も大きいので、能天気に積み上げているわけではなく、実は慎重に、現物を買いながらオプションで(ドルの)下値をヘッジする工夫も行っている」
――ブレグジットについて。
「メインシナリオがどうかは別にして色々なシナリオがあり、合意なき離脱の場合に一番恐いのが為替だ。我々はポンドのオープンのエクスポージャーはない。合意なき離脱の場合は金利が恐らく低下すると見ており、心配していない」
「英国株のエクスポージャーは大きくないが、ポンド安になれば株価は大幅に下げないとみている。保有しているのは、昔から持っている含み率何十パーセントの銘柄なので、心配する必要はない」
――オープン外債もさすがに何兆円も買えるわけでもない中、JGB回帰が進むか。
「円債については、今の利回りはどんどん買いたい水準ではないが、海外金利が上昇・国内金利は低下する中、全く買えないわけでもない。実際、今年度も増やしたし、来年度も増やしていく予定だ」
「ただ、十分に魅力がある水準ではないので、こちらも色々と工夫している。国内の社債や外貨建て社債を、ヘッジをフォワードでロールするのではなく、通貨スワップを使って、最初から満期まで完全にキャッシュフローを固めてしまうことなどで、円で1%のリターンが取れる。こうしたことをこまめにやっている」
「その結果、ヘッジ外債を除く円金利資産は今年度も増えているし、来年度も増えると思う。円の負債を抱える当社にとって、これだけやればいいという完璧な答えはどこにもない」
「デリバティブを活用して全体のコントロールをしている。ファンドの中でもデリバティブを使ったり、複数資産を参照するオプションなどにも取り組んでいる」
「(市場の)流動性の薄さが気にならないわけではないが、我々にとって円金利は、買わないのもリスク。負債とのマッチングの関係で、主にデュレーションを伸ばす方向でデリバティブを使っている」
――オルタナティブ投資について。
「オルタナティブ資産はコンスタントに拡大させる。昔はプライベートエクイティやヘッジファンド中心だったが、今は海外不動産、インフラなどの実物資産にも対象を広げている」
「低流動性は我々の強みだ。日本の保険会社は、欧米の保険会社と比べるとあまりやっていなかったが、ここを強化したい」
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