米名門大学への第一歩は「ベビーアイビー」、年550万円超でも狭き門

A student stands outside the Trinity School in New York.

ニューヨークのマンハッタンに住む富裕層の間では、米名門大学に確実に子どもたちを入れるための工夫がささやかれてきた。ハーバードやプリンストン、エールといったアイビーリーグに入学できれば、子どもたちの将来は安泰だと考える親たちはそうした情報の収集に躍起だ。

ニューヨークのトリニティースクール

写真家：Daniel Acker / Bloomberg

ニューヨークのベビーアイビーに子どもを入れたいと裕福な親が殺到することは以前から知られてはいたが、最近発覚した名門大学への不正入学スキャンダルの報道でもそうした事実が確認された。一部の親は「正しい」学校に子どもを入れるためなら何でもするのだ。幼稚園に年５万ドル（約550万円）支払うこともいとわない。

ベビーアイビーは狭き門だ。例えばアッパーウェストサイドのトリニティースクールは今年度の幼稚園部門入園の申請受け付けを停止した。定員60人程度に対して642人の応募があったためだと同校の渉外担当ディレクター、ケビン・ラムゼー氏は言う。

つまり入園できるのは約10人に１人。コーネル大学の合格率とほぼ同じだ。高校卒業までの一貫教育校であるトリニティーの授業料は年５万2000ドルを超え、ハーバード大学より高い。

Pricey Prep Schools

K-12 tuition at New York `Baby Ivies' rivals that of elite colleges

Source: School data

Notes: Trinity total is for Grades K-11; Cornell is for New York state residents. College tuition does not include room and board.

ホーレス・マンやカレッジエート、ダルトン、ブレアリーといったニューヨークのベビーアイビーは一般的に合格率を公開していない。ただホーレス・マンは2017年の債券発行に関する届け出で、平均で幼稚園部門は約36人の募集に対して346人の応募があることを明かした。他校の広報担当者はコメントを控えるか、電子メールでのコメント要請に返答していない。

トリニティースクール

写真家：Daniel Acker / Bloomberg