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概要:売り手市場と言われる就活で、いわゆる上位校学生が軒並みコンサルを目指すという。その背景は。
コンサルは次に「やりたいこと」をやるための、ステップになるか。
GettyImages
本当にコンサルは「つぶしが効く」のか。2年半、コンサルに籍を置いた後、国際人道支援の現場へ転じた女性に話を聞いた。
国連世界食糧計画(WFP)職員の並木愛(29)さんは、途上国の発展や災害復興を支援する仕事に就きたいと考え、「社会課題を解決するスキルを身につけるため」(並木さん)、新卒でデロイトトーマツコンサルティングに入社した。
在職中は、世界的なファストフードチェーンの会計システム導入を支援したり、自動車メーカーのプロジェクトで工場の職員と一緒に働いたりと「期待以上にユニークで、幅広い事業に携われた」。
徹夜続きの業務もあったが、つらさの中にも「こんなに短期間で、世の中の仕組みを体感できる仕事はない」という手ごたえがあったという。「先輩たちに『脳に汗をかけ』と叱咤されながら、問題の本質を見抜き、解決に向けて効率的に仕事を進めるスキルを学べた」と振り返る。
現在の職場は、途上国での食糧支援が主な業務だ。現地では、クーデターが起きて外出禁止令が出る、訪れた難民キャンプでデモが発生するなどトラブルも頻発する。「厳しい生活環境の中、次々と降りかかる問題に対処する瞬発力や体力、気力のほか、どんな時も冷静さを失わない度胸もコンサル時代に培われた」と話す。
コンサルさえ行けば……という思考停止
数年後、コンサル出身者が転職市場にあふれる可能性もある?
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並木さんは、学生時代から明確な目標を持ち、それを達成する手段としてコンサルを選んだ。
だがワンキャリアの多田氏は「将来やりたい事が見つからず、モラトリアム期間として、とりあえずコンサルを目指す学生の方が多い」と指摘する。「数年コンサルで働いたら起業したい」と話す学生の中にも、「起業して何をするの」と聞くと答えられず、「手段が目的化している人が相当数いる」(多田氏)。
ワンキャリア採用担当の寺口浩大氏も言う。
「コンサルは、(どんなキャリアにも進める)魔法の扉が付いた修行場ではない。出口がどこなのかも分からないまま、修行を続けるのは危険です」
例えばアクセンチュアは2020年卒業予定者について、「2019年卒と同様、数百人を採用する予定」としている。
業界全体としても採用数は増加しており、数年後には「コンサル出身者」が転職市場にあふれることにもなりかねない。
「ポストコンサル」で考えられる選択肢は、事業会社の管理職や、ベンチャー・中小企業の経営企画、そして起業などさまざまだ。しかしベンチャーや中小のポストはさほど多くはないし、起業家は「頭に汗をかく」だけでなく、実際の行動力や逆境に対する強さなども求められる。
寺口氏は「コンサルさえ行けば安心だと思考停止に陥らず、自分はどのようなキャリアを築くべきなのか、考え続ける必要がある」と話す。
また野村総研の吉竹氏は、就活生にこうアドバイスした。
「何かをしたいと言う渇望感や課題解決への意欲は、好きなものに熱中したり、試練を乗り越えようと苦しんだりした原体験から生まれる。学生のうちに、ボランティアやサークル、インターンなど、さまざまなチャレンジを主体的に重ねてほしい」
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(文・有馬知子、写真はイメージです)
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