欧州のトレーダー「時短」切望－８時間半の株取引は長過ぎ、朝早過ぎ

世界で最も取引時間の長い株式市場に携わる人々は「時短」を切望している。ブルームバーグ・ニュースの調査で分かった。

欧州株式市場の取引時間は８時間半と米国より２時間も長い。ブルームバーグの調査に答えた欧州のトレーダー、アナリスト、ファンドマネジャーらの74％は、短縮が望ましいと回答した。

欧州金融市場協会（ＡＦＭＥ）と英国投資協会（ＩＡ）は昨年11月、取引時間の90分短縮を検討することを域内の取引所に要望。流動性が取引開始直後と終了直前に集中する弊害や金融機関従業員の労働環境を改善させる必要性を指摘した。

欧州のトレーダーら、取引時間の短縮求める－心の健康と幸福を求め

ライオントラスト・インベストメント・パートナーズのトレーディング責任者マシュー・マクローリン氏（ロンドン在勤）は「取引時間短縮は市場の効率向上につながる」と述べ、「必要以上に長い時間に流動性を分散させるメリットはない」との見方を示した。

Long Day

Europe has the longest trading hours among major stock markets

Source: LSE, NYSE, HKEx, JPX, SSE

ブルームバーグ・ニュースは非公式調査で、市場参加者114人に聞き取りを行った。52％はロンドンを拠点とし、残りはパリやアムステルダムなど他の欧州主要都市在勤。回答者の約３分の２はトレーダー、17％がファンドマネージャー、16％がアナリストだった。

時短を望むとした人の中で１時間短縮を支持したのは51％。34％が１時間半の短縮を望んだ。開始時間を遅らせるのは78％が支持し、終了時間を早めるのは75％が望んでいる。

28％が支持した最も人気のある改革案は開始を１時間遅らせてロンドン時間午前９時とし、終了を30分早め午後４時とする案だった。