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概要:英国と欧州連合(EU)は歴史的な通商協定の合意にこぎ着けた。恐れられていた合意なき移行期間の終了を回避できただけでなく、英国は最も近い最大の貿易パートナーであるEUと新たな関係の礎を築いた。
英国と欧州連合(EU)は歴史的な通商協定の合意にこぎ着けた。恐れられていた合意なき移行期間の終了を回避できただけでなく、英国は最も近い最大の貿易パートナーであるEUと新たな関係の礎を築いた。
英国とEUの交渉担当者は年末に移行期間が終了する直前の24日、合意をまとめた。
ジョンソン英首相は記者会見で、合意成立は「数十年にわたり英国の政治を悩ませてきた問題を解決した」と述べ、通商合意を巡る英議会での採決は30日を見込んでいると続けた。
ジョンソン氏は、必要に迫られた譲歩に関する質問に対し「いいとこ取りはできないと言われた」と話し、「『いいとこだけ』を集めた協定ではないが、現段階で英国に必要なものであると信じている」と言明した。
The deal is done. pic.twitter.com/zzhvxOSeWz
— Boris Johnson (@BorisJohnson) December 24, 2020
欧州委員会のフォンデアライエン委員長は「長く、曲がりくねった道だった。しかしその成果を示す合意だ」と説明。「公正であり、バランスの取れた合意だ。英国とEUの双方にとって、適切かつ守る責任のある内容だ」と語った。
通商協定の合意によって12月31日以降も関税と輸入割り当てのないモノの貿易を継続できるが、英国経済の約80%を占めるサービス業と金融サービス業に対しては適用されない。
欧州議会は英国の移行期間終了までに通商協定の是非を問うための採決に十分な時間が取れないと判断。経済への不要な混乱を避けるために1月1日から暫定的に協定を履行することを受け入れる。
欧州議会のサッソリ議長は「交渉が長引き、土壇場での合意となったことで年末までに議会が適切に精査できないことは残念だ」との声明を発表。「議会は市民や企業への混乱を最小限に抑え、合意なきシナリオがもたらす混乱や悪影響を回避するために責任ある対応を取る用意がある。議会は引き続き担当委員会と本会議での作業を続け、来年に協定の是非を採決する」と述べた。
欧州議会はEUの通商協定について発効前に拒否する権利を持つと強調しており、議会の判断を待たずに暫定的に英・EU通商協定を認めることは極めて例外的だと強く示唆した。
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