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概要:政府は、2022年度一般会計予算案で、歳出総額を107兆6000億円程度とする方針だ。社会保障費や防衛費が膨らみ、10年連続で過去最大を更新する。歳入では主財源となる税収の伸びを想定し、新規国債発行額を36兆9300億円程度に抑制。公債依存度は34.3%と2年ぶりに低下する。
12月23日、政府は、2022年度一般会計予算案で、歳出総額を107兆6000億円程度とする方針だ。都内で2020年2月撮影(2021年 ロイター/Athit Perawongmetha)
[東京 23日 ロイター] - 政府は、2022年度一般会計予算案で、歳出総額を107兆6000億円程度とする方針だ。社会保障費や防衛費が膨らみ、10年連続で過去最大を更新する。歳入では主財源となる税収の伸びを想定し、新規国債発行額を36兆9300億円程度に抑制。公債依存度は34.3%と2年ぶりに低下する。
複数の政府筋が明らかにした。政府案は21年度当初の106兆6097億円を上回り、4年連続で100兆円を超える大型予算となる。鈴木俊一財務相が22日に各閣僚と折衝し、歳出の大枠を固めた。24日に閣議決定して公表する。
歳出のうち、一般歳出は67兆3700億円程度とした。社会保障費は36兆2700億円程度と高齢化に伴う実質的な増加分(4400億円)の範囲に抑えたが、ミサイル防衛などに対応するための防衛費が5兆3700億円に膨らんだ。防衛費の伸びは500億円程度だが、同規模の予算確保は過去に例がない。
予算案では21年度当初に続いて5兆円の新型コロナ対策予備費も計上。地方交付税交付金は15兆8800億円程度、国債償還や利払いに充てる国債費は24兆3400億円程度とする。
一方、歳入では税収を65兆2400億円程度と見込んだ。21年度当初(57兆4480億円)からは7兆7900億円増える想定で、過去最高だった20年度決算額も大幅に上回る。外国為替特別資金会計からの繰り入れなど5兆4400億円程度の税外収入も計上する。
不足財源を補う新規国債発行額は当初予算ベースで2年ぶりの減額となる。ただ、16年度以降5年にわたり30兆円台前半としてきた発行予定額には届かず、財源の多くを借金に頼る構図に変わりない。
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