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概要:欧州中央銀行(ECB)は16日、計画通り政策金利を0.5ポイント引き上げた。クレディ・スイス・グループを脅かしている銀行業界の混乱を背景に、今後の動きについては示唆しなかった。
欧州中央銀行(ECB)は16日、計画通り政策金利を0.5ポイント引き上げた。クレディ・スイス・グループを脅かしている銀行業界の混乱を背景に、今後の動きについては示唆しなかった。
中銀預金金利は3%に引き上げられた。前回会合以降に当局者が示唆し続けた通りで、大半のエコノミスト予想にも一致。ただ、今後の金利の軌道を示唆する文言は声明から取り除かれた。
米シリコンバレー銀行(SVB)破綻に端を発した混乱に巻き込まれ、クレディ・スイス株はECBが政策委員会会合を開始した15日に急落。銀行セクター全体の健全性に対する懸念が浮上した。
ECBは、インフレ率は「高過ぎる水準に過度に長くとどまる」との見通しを示しながらも、次回5月の政策決定会合についてのガイダンスを提示することは控えた。金融安定への懸念が高まる中で、最近数回の会合での慣行を翻した。
声明は「高水準の不確実性が、政策決定におけるデータ依存のアプローチの重要性をさらに高める」と説明。中銀は「現在の市場の緊張状態をつぶさに注視しており、物価安定と金融安定の双方を守るため必要に応じて対応する用意がある」と表明した。
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