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概要:野村ホールディングスのストラテジスト、ビンチェンツォ・イングシオ氏は、米国のインフレ軌道と連邦準備制度の対応についての重大なヒントを投資家が見落としていると警告する。
M2、米国のインフレ軌道と金融当局の対応に関する重大なヒント
最近数カ月で大きく減少、低インフレ回帰とQE停止の必要性を示唆
野村ホールディングスのストラテジスト、ビンチェンツォ・イングシオ氏は、米国のインフレ軌道と連邦準備制度の対応についての重大なヒントを投資家が見落としていると警告する。
それはマネーサプライのM2だ。M2は現金と各種預金、個人向けマネー・マーケット・ファンド(MMF)などを含む。M2は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)期には米連邦準備制度からの資金供給で大きく増えたが、いまや急速に縮小している。
ブルームバーグが連邦準備制度のデータをまとめたところによると、M2は昨年12月に少なくとも1960年以来で初めて前年比でマイナスとなり、今年2月は前年同月比2.4%減少した。
ロンドン在勤のボラティリティーストラテジストであるイングシオ氏は、M2の動向は市場見通しを理解する上で非常に重要だと指摘する。M2減少はインフレが「非常に低い」水準に戻ることと、米金融当局がバランスシート縮小の取り組みを停止すべきであることを示唆しているという。
同氏はインタビューで、マネーサプライについて市場の「誰も語りたがらない」ようだが、「M2がこれほど急激に減少したことはなかった。これほど大きく動くときはマネーサプライの動向を注視する必要がある」と語った。
マネーの伸びとインフレの相関性についてはかねてから議論がある。1970年代と80年代の米金融政策の予測には役立ったが、米経済の説明には十分ではなくなった様子で、徐々に重要性を失った。
マネーサプライが前年比で減少したのは急激な増加の後で不可避だったとの議論もある。また、マネーサプライは歴史的に見れば依然高水準だ。
だが、国際決済銀行(BIS)のスタッフによる1月の論文は、マネーの伸びを注視していればパンデミック後のインフレを予測するのに役立っただろうと論じた。ブラード・セントルイス連銀総裁は1月に、M2の伸びの急低下は「ディスインフレに向けて良い兆候だ」と発言した。
野村のイングシオ氏は米経済が既に息切れしており、最近の複数銀行の破綻は根底にある緊張についての警鐘だと懸念する。
米連邦準備制度は昨年3月から合計で4.75ポイントの利上げを実施した。
イングシオ氏は「ガソリンを入れずに車を運転すれば、ある時点で動かなくなる」と述べ、「マネーサプライの減少は米金融当局がいかに急激にブレーキを踏んだかを示している。最近の連邦準備制度のバランスシートの拡大は恐らく、当局があまりに急激にあまりに多くをやり過ぎたという証拠だ」と指摘した。
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