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概要:世界の金融市場は最近、不安を伴いつつも落ち着きを取り戻している。だが、数週間もの苦痛に満ちた混乱を経て、投資家は一段のボラティリティー急上昇への警戒を緩めていない。
ノルデア銀やフィデリティは一段のボラティリティーを警告
債券市場のボラティリティーの指標は引き続き高水準にある
世界の金融市場は最近、不安を伴いつつも落ち着きを取り戻している。だが、数週間もの苦痛に満ちた混乱を経て、投資家は一段のボラティリティー急上昇への警戒を緩めていない。
資産運用担当者が最も懸念した2008年の金融危機のような深刻な事態には至っていないものの、米地銀3行の経営破綻とUBSグループによるクレディ・スイス・グループ救済合併は金融セクターのストレスを浮き彫りにし、数年ぶりの動揺をもたらした。
トレーダーの間では、新たな危機がどこで生じるか探ろうとする動きが広がり、金利見通しの大幅な変動や安全な逃避先と見なされる債券の相場上昇の影響が他の資産クラスにも波及した。
一段と質の高い資産に殺到する流れは今や逆転し始めたと、シティグループのストラテジストは指摘する。しかし、不確実性が解消されたと宣言するには恐らく時期尚早だろう。債券市場のボラティリティーの指標は最近のピークから低下したとはいえ、08年の危機以来の高水準付近で高止まりしている。
ノルデア銀行のチーフストラテジスト、ヤン・フォンヘリッヒ氏は、ターミナルレート(金利の最終到達点)や物価目標達成に必要な追加の金融引き締め、その経済への影響、誰が金利上昇の次の犠牲者になるかなどを巡り投資家が考えを巡らせ、「引き続き顕著な相場変動が見込まれる」と話した。
台風の目
シリコンバレー銀行(SVB)破綻の引き金となったのは、皮肉なことに世界で最も安全な資産であるはずの米国債へのエクスポージャーだった。そうではあるが、パニックの広がりと、銀行セクター混乱を受けて米金融当局などが金融引き締めの停止や利下げに追い込まれるとの観測の浮上で、米国債相場は急上昇した。
債券市場のボラティリティーを示すICE・BofA・MOVE指数は金利の道筋に依然として多大な不確実性があることを示唆している。
ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のチーフグローバル・デリバティブストラテジスト、タンビル・サンドゥー氏は「ボラティリティーは持続不可能な極端な高水準からは後退したが、その余波に注意が必要だ」とし、「高インフレ環境にあっては、金利がゼロ近辺だった時のような債券の低ボラティリティーにすぐに戻ることは期待できない」とコメントした。
恐るるに足らずか?
債券市場とは対照的に、株価の変動は落ち着いており、S&P500種株価指数に連動したCBOEのボラティリティー指数(VIX)は一時30を突破したものの、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)期に記録した80強の水準を大きく下回ったままだった。
ティア1アルファ・リサーチのストラテジストはこうした状況について、「不安の兆しは何もない」とし、現在は株式のボラティリティーをショートするタイミングだとみている。
しかし、フィデリティ・インターナショナルの欧州株責任者、イルガ・ホーベルト氏は顧客に対し、「株価のボラティリティーの高まりが予想される」と語り、景気減速や信用逼迫(ひっぱく)の影響が感じられるのはこれからだとしている。
同氏は「売上高へのプレッシャーが増して、労働コストや資金調達コストは上昇し、シクリカルな指標には一段と弱さが見られ始めるだろう」との見方を示した。
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