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概要:米グーグルの親会社アルファベットが25日発表した1-3月(第1四半期)決算では、売上高と利益が市場予想を上回った。検索広告事業が景気下降の中でも堅調な業績を上げ、クラウド事業は初めて黒字化した。決算発表後の米株式市場の時間外取引で株価は一時5.9%高を付けた。
米グーグルの親会社アルファベットが25日発表した1-3月(第1四半期)決算では、売上高と利益が市場予想を上回った。検索広告事業が景気下降の中でも堅調な業績を上げ、クラウド事業は初めて黒字化した。決算発表後の米株式市場の時間外取引で株価は一時5.9%高を付けた。
発表資料によると、1-3期売上高はパートナーなどに支払われるトラフィック獲得コスト(TAC)を除いたベースで580億7000万ドル(約7兆7600億円)。アナリスト予想は569億8000万ドルだった。グーグルは生成AI(人工知能)の「ChatGPT(チャットGPT)」を活用するマイクロソフトとオープンAIの追い上げに直面しているものの、検索広告事業は好調だった。
検索広告はこれまで、景気悪化時にソーシャルメディア広告よりも強い回復力を示してきた。フェイスブックの親会社メタ・プラットフォームズやスナップはより深刻な広告需要の落ち込みで、打撃を受けている。
アルファベットの1-3月決算では、売上高と利益が市場予想を上回った
Markets: The Close.
この数四半期、アルファベット全体の業績の重しとなってきた動画サイト「ユーチューブ」の1-3月広告収入は66億9000万ドルと、市場予想を上回った。ただ前年同期比ではなおマイナスとなっている。
インサイダー・インテリジェンスのシニアアナリスト、イブリン・ミッチェル氏は「検索事業の実績は、全社売上高の大半を占める検索分野でグーグルが支配的な地位を維持できるかどうかの早期指標となる」と指摘した。
クラウド部門
注目されているクラウド部門は1億9100万ドルの黒字となった。同部門の規模は競合するマイクロソフトやアマゾン・ドット・コムに遠く及ばないものの、中核事業の検索広告が成熟する中でアルファベットは成長分野としてクラウド事業に期待している。同社は決算発表前に公表した投資家向け文書で、一部の費用を「グーグル・クラウド」から「グーグル・サービシズ」に移したと説明していた。
広告主の予算が縮小する中、アルファベットの経営幹部は利益率維持のためコスト削減を進めている。今年1月、同社は約1万2000人の人員削減を発表した。
スンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は発表資料で、「検索事業が好調でクラウドには勢いが見られるなど、第1四半期の実績にわれわれは満足している」とコメントした。
1-3月期の純利益は150億ドル。1株利益は1.17ドルと市場予想(1.09ドル)を上回った。同社は最大700億ドルの自社株買いも発表した。
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