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概要:[ワシントン 10日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)の金融政策運営は、インフレ率が低下する中でも失業率は上昇しないという環境下で、明確な指針のない「未知の領域」に入っている。――米リッチモンド地区連銀がFRBの金利サイクルを分析するリサーチノートで指摘した。
[ワシントン 10日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)の金融政策運営は、インフレ率が低下する中でも失業率は上昇しないという環境下で、明確な指針のない「未知の領域」に入っている。――米リッチモンド地区連銀がFRBの金利サイクルを分析するリサーチノートで指摘した。
米連邦準備理事会(FRB)の金融政策運営は、インフレ率が低下する中でも失業率は上昇しないという環境下で、明確な指針のない「未知の領域」に入っている。――米リッチモンド地区連銀がFRBの金利サイクルを分析するリサーチノートで指摘した。
リッチモンド地区連銀は現在のFRBの金利サイクルについて「失業率の上昇を伴わずにインフレ低下が大きく進展した戦後初めてのケースとなる」と指摘。「FRBが2022年3月に金融引き締めを開始した際はインフレ率とフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標との差が過去最大になっていた。過去40年で最も速いペースでの利上げが実施されたにもかかわらず、失業率は安定した低水準にとどまっている」とし、現況は「われわれが未知の領域にいることを物語っている」とした。
FRB当局者が、すでに十分な利上げを行ったのか、あるいは一段の利上げが必要なのかを討議していく中で、こうした「代償のないインフレ低下」が続くのかどうかが向こう数週間の議論の中心になるとみられている。
労働省が10日発表した7月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年比3.2%上昇と、伸びは前月の3.0%から13カ月ぶりに加速。ただ、市場予想の3.3%は下回った。変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数は前年比4.7%上昇し、前月の4.8%上昇から伸びが鈍化した。
キャピタル・エコノミクスの北米担当チーフ・エコノミスト、ポール・アシュワース氏は今回のCPI統計について、住宅、食品、エネルギーを除くCPIは前月比では低下、前年同月比では2.5%の上昇にとどまったと試算し、「ディスインフレ圧力が高まり続けている」と指摘。「FRBは物価安定を巡る目標の達成に近づいている」と述べた。
7月のCPI統計を受け、米フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、FRBが年内に再利上げを行う可能性は低く、来年早々から利下げに踏み切るとの観測が広がった。
FRBはインフレ対応に昨年3月以降、12回の会合のうち11回で利上げを決定。合計の利上げ幅は5.25%ポイントとなった。通常は金融引き締めは失業率の上昇につながるが、失業率は昨年2月以来4%を下回っており、米国としては低水準にとどまっている。
こうした特異な状況を踏まえ、リッチモンド地区連銀はリサーチノートで双方のリスクを指摘した。
「FRBはこれまでのところ、失業率を約半世紀ぶりの低水準にとどめながらインフレ率を引き下げるという、他に類を見ない成功を収めている」とし、今後も失業率が劇的に上昇することなく、インフレが一段と低下する可能性があると指摘。実際にそうなれば「戦後の米経済で初のケースとなる」とした。
同時に「過去の金利サイクルで示される指針がほとんどないため、経済が予想以上に底堅いことが証明されれば、FRBは目標未達を避けるために警戒を続けなければならない」とした。
FRBは次回の連邦公開市場委員会(FOMC)を9月19─20日に開く。
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