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概要:投資家は2022年6月以来、1年半の長きにわたって弱気相場に苦しめられてきましたが、チャート分析を専門とするテクニカルアナリストのデービッド・ラングレン氏によれば、ついに長期の上昇相場に備える転機がやって来たようです。
投資家は2022年6月以来、1年半の長きにわたって弱気相場に苦しめられてきましたが、そろそろ「長期の」上昇相場に備える時期がやって来たようだ。
Fanatic Studio/Alamy
ちょうど1年前の夏の終わり、チャート分析を専門とするテクニカルアナリシスストラテジストのデービッド・ラングレン氏は、顧客の投資家たちに米国株を手放すよう助言した。
当時はS&P500種株価指数が17%もの大幅反発を見せている最中だったが、ラングレン氏のチャート分析は、同指数のショートポジションを取る絶好のチャンスであることを示していた。
結果は誰もが知る通り、S&P500種指数は同年秋に3500を割り込み、10月半ばに記録した3491は今日時点(9月4日)の52週安値となっている。
1年前に反落をピタリと予測したそのラングレン氏が、今度は真逆で米国株のロングポジションを取れと言っている。
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同氏の分析によれば、2022年6月に始まった弱気相場は間もなく直近の高値(2022年1月の4796)を回復し、若干の移行期を経て、投資家はその後18〜36カ月間に及ぶ上昇相場を迎えるという。
資産管理会社MOTRキャピタル・マネジメント&リサーチの創業者(兼チーフマーケットストラテジスト)でもあるラングレン氏は近ごろInsiderのインタビュー取材に応じてこう語った。
「これから(S&P500種指数の)過去最高値が更新される可能性を否定する市場データは一切見当たりません」
ラングレン氏は取材時、弱気相場と強気相場をそれぞれ木を伐ることと薪を組んで火をつけることに例えた。
木を伐り倒すのは骨の折れる作業だが、薪という燃料がなかったら火は起こせないし、燃やし続けることもできない。弱気相場にも同じことが言える。株価が下落する中で底値が形成され、ついには再上昇のトレンドに向かっていく。
そして、薪がたくさんあればあるほど、燃え上がる火も大きくなる。
「薪の山はもう十分積み上がっていて、火がつくのをひたすら待っている状態なのです。火さえつけば、次の強気相場が燃え上がるでしょう」
9月に大幅な株価上昇を予測するのは大胆な行為とも言える。
ダウ・ジョーンズ・マーケット・データによれば、過去10年、20年、さらに30年までさかのぼっても、9月はS&P500種株価指数が最悪のパフォーマンスを記録してきた月だからだ。
しかし、たとえ過去のデータ通り9月にパフォーマンスの低下が起きたとしても、米国株の下値支持線は高い水準で推移するものと、ラングレン氏は確信している。
不測の展開で(9月中に)4200を割り込まない限り、S&P500種指数は当面上昇し、反落リスクも懸念に値しないという。
「(投資判断においては)大抵の場合、株価上昇か下落か、どちらかの可能性を捨てるわけですが、私の考えでは下落の可能性は無視していいと思います。
チャート分析の大部分が示すところに従う限り、最悪シナリオをたどった場合でも、18カ月に及んだ弱気相場に入る前の水準は維持されるでしょう」
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市場より賢く立ち回るのは簡単ではない
テクニカル分析、つまり株価チャートからトレンドやパターンを把握して相場の先行きを予測する手法に懐疑的な向きは多い。
もちろん、テクニカルアナリストであるラングレン氏はそちら側の人間ではない。
同氏が創業したMOTRキャピタル・マネジメント&リサーチの「MOTR」は、お気に入りのテクニカルファクターであるモメンタム(MOmentum)とトレンド(TRend)を組み合わせた造語だ。
毎週の株価チャートを複数年にわたって定点観測的にウォッチするのは、株式市場で将来起こる事象や展開を予測する最も確実な手法とラングレン氏は考える。
ただし、同氏は同時に、企業の業績や財務状況などファンダメンタルズの持つ価値も固く信じている。
「私は投資家として、株価チャートを通じたトレンド把握から相場の先行きを予測するテクニカル分析をスタイルにしているものの、『株価とトレンド、ファンダメンタルのトレンド、どれがより重要か』と聞かれたら、間違いなくファンダメンタルのトレンドだと答えるでしょう。
なぜなら、ファンダメンタルに何かしらの強いトレンドがなければ、強い株価トレンドも生まれようがないからです。ファンダメンタルズは私の中で常に最上位の位置づけです。
ただし、ファンダメンタルズそのものとファンダメンタルズに対する評価は区別する必要があるでしょう。私もそこは明確に線引きしています。ファンダメンタルズに対する市場以外からの評価、つまり第三者の評価は無視します。
ファンダメンタルズに対する市場の評価というのはもちろん、トレンドとの対比で表現されるものです」
常に市場より賢く立ち回って市場を上回るパフォーマンスを発揮できるなどと考えるファンドマネージャーは自分を誤魔化しているようなもの、とラングレンは語る。
実際、アクティブ運用を手がけるポートフォリオマネージャーのおよそ9割はS&P500種指数をアンダーパフォームしている。その事実こそ、市場のほうがより正確に現実を認識し、先行きをより正確に見通していることの証左だと、同氏は強調する。
「市場は私たちが知らないことを知っています。だから、私は哲学者のごとく冷静な態度で問いたいのです。私たちはいつになったら自らを正視し、自らに『何を見逃しているのか』と謙虚に語りかけるのか。私たちはいつになったら価格に知恵が宿っていることを認め、そのことを告白するのか、と」
株価トレンドを無視して市場の声に全く耳を傾けないのは間違いとは言え、だからと言って市場の声だけ聞けば確実にリターンが得られるわけではない。市場は長期的には極めて効率的な判断をするものの、時として非合理的に動いたりすることもあるとラングレンは認める。
それでも、最終的に優良銘柄の株価は上昇し、問題のある銘柄は下落するというのが同氏の考え方だ。
「私たちの仕事は、ファンダメンタルズに関する市場の評価に同意することではありません。市場で発生しているトレンドを把握し、その流れに乗るか乗らないかを選択することこそが私たちの仕事です」
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モメンタムを感じる「5つのセクター」
テクニカル分析の観点から、ラングレンがいま最も強気とするのは、すべてシクリカル(景気敏感)セクターだ。
「年初来の上昇相場に対するスタンスはどの投資家も同じで、景気後退入りが差し迫っているから、とにかく売りたいのです。これは間違いありません。
あなたが足元で株価上昇をけん引している銘柄を知りたがっているのだとしたら、私はこう言います。
『さあ、あなたの願いを叶えてあげましょう。足元で株価上昇をけん引してほしいセクターを5つ挙げてみてください』
おそらくほとんどの人がこんな感じで答えると思います。ハイテク、資本財、一般消費財、エネルギー、素材。順番はいろいろあるでしょうが。
さて、それでは実際に相場をけん引しているのは?まさしくこの5つのセクターがそれです」
株価チャートのパターンは、一般消費財、エネルギー、資本財、素材、そしてハイテクセクターにモメンタム(勢い)があり、今後も上昇相場をけん引していく可能性が高いことを示唆している。
多くの人が市場をけん引するシクリカルセクターの存在に気づく頃には、すでに他のセクターとの差が相当開いているかもしれない。
資本財セクターは誰もが気づかぬうちに市場全体をアウトパフォームしており、その動きは今後も続くとラングレン氏は分析する。上下とも資本財セクターとS&P500種全体の比較だが、上は時価総額加重平均、下は均等加重平均。
David Lundgren, MOTR Capital Management & Research
なお、上記の5つのセクターへのエクスポージャーを広く取る手段としては上場投資信託(ETF)が挙げられるが、ラングレン氏は自ら運用を担当する「LHA MOTR ロングショートファンド」では手動で銘柄選別して投資を行っている。同ファンドは非上場のため個別銘柄を明かすことはできないという。
個別銘柄投資を希望する投資家は、米金融大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)が最近発表した「ヘッジファンドが足元で圧倒的に強気の投資判断とする20銘柄」リストを参考にするのが近道かもしれない。
偶然かどうかは不明だが、バンカメのリストに名を連ねたうちの11銘柄は、本記事でラングレン氏が指摘した5つのセクターに含まれる銘柄だ。
※本記事は取材対象者の知識と経験に基づいて投資の選定ポイントをまとめたものですが、事例として取り上げたいかなる金融商品の売買をも勧めるものではありません。本記事に記載した情報や意見によって読者に発生した損害や損失については、筆者、発行媒体は一切責任を負いません。投資における最終決定はご自身の判断で行ってください。
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