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概要:紅海を航行中の商船に対するフーシ派の攻撃は、工業品から石油、商品に至るあらゆる財を輸送する企業の株価を押し上げている。
保険料の高い紅海回避し、アフリカ航路選択する商船が増加
航路と航行時間の長期化、用船に回せる商船供給をひっ迫させる
紅海を航行中の商船に対するフーシ派の攻撃は、工業品から石油、商品に至るあらゆる財を輸送する企業の株価を押し上げている。
株式を上場している世界的海運大手の時価総額は、イエメンの親イラン武装組織フーシ派の襲撃が本格化した12日から、約220億ドル(約3兆1600億円)跳ね上がった。
この増加の背景には、保険料が高騰している紛争地域を避ける船舶が増えた現状がある。アジアと欧州を結ぶエジプトのスエズ運河を通過せず、何千キロメートルも長いアフリカ航路を選択しなければならないからだ。
航路と航行時間が長くなれば、その分配備できる船舶の数が少なくなる。目的地への到着が遅れれば、次の船積みもまた遅れ、船舶供給はますます乏しくなる。
海上貨物輸送の世界的大手、スイスのキューネ・アンド・ナーゲルは20日、すでにコンテナ船103隻がアフリカ航路に迂回(うかい)しており、その数はこれから増える見通しだと明らかにした。紅海南部のルートを避けるよう用船に指示する石油タンカーのオーナー企業もいる。英BPとノルウェーのエクイノールもイエメン沖の航行回避を表明している。
ソラクティブ・グローバル・シッピング指数採用企業の時価総額合計は、この日1900億ドル弱に増加。12日の時点では1662億ドルだった。
紅海の情勢不安で海上運賃が上昇した場合、利益を得る立場にある株式未公開の海運会社も数百社ある。
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