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概要:オーストラリア準備銀行(中央銀行)は新型コロナウイルス禍後のインフレ圧力増大への対応が遅かったが、利下げへの移行でも世界の他の中銀に後れを取るとの見方が金融市場に織り込まれている。
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2023年12月22日 8:35 JST
豪中銀が半年以内に利下げに踏み切るかトレーダーは確信持てず
豪州のインフレ、米英より依然として高い水準
ブロック豪中銀総裁
オーストラリアのインフレ率は米国や英国を依然として上回っているものの、豪中銀の政策金利は米金融当局の政策金利より1ポイント低い。この差から、ブロック豪中銀総裁がタカ派トーンを堅持している理由や、豪中銀が慎重に利下げ方向に動くと短期金融市場が予想している理由が説明できる。
バークレイズのエコノミスト、シュレヤ・ソダニ氏(シンガポール在勤)は「豪中銀は他の中銀ほど多くの利上げを行っていないため、利下げの幅が比較的小幅で開始時期は遅めが理にかなうことになる」と指摘。「ブロック総裁はロウ前総裁よりもタカ派に見える」と付け加えた。
豪中銀の引き締め開始は他国より遅かったが、0.25ポイントの小幅な利上げに早めに移行した。世界的なディスインフレの傾向から、豪州が再び他国に後れを取るか注目される中で、インフレ率が目標に戻る確かな兆しが見えるまで豪中銀がタカ派姿勢を維持することは明らかだ。
12月5日開催の政策決定会合の議事要旨では、インフレ率が2-3%の目標を上回る状態が予想より長く続くリスクを強調。現在の中銀予測では、インフレ率は2025年末にようやく上限に収まるとみられている。
豪州のインフレは根強さが示されており、ブロック総裁は先月、インフレの課題は「国内要因や内需主導」の色合いが強まっていると述べ、インフレ率を現在の約5.5%から3%未満に引き下げるプロセスは長期化する可能性が高いとの見通しを示していた。
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