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概要:クオンツヘッジファンド運営会社ツーシグマ・インベストメンツのクオンツリサーチャーは、自分の越権行為が1億7000万ドル(現在の為替レートで約241億円)の顧客損失につながったと主張する会社側と争う構えだ。
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2023年12月22日 9:11 JST
投資家やジャーナリストと連絡取った個人の氏名を開示するよう請求
業界で「雇用に適さない」という烙印を押される恐れがあったと強調
クオンツヘッジファンド運営会社ツーシグマ・インベストメンツのクオンツリサーチャーは、自分の越権行為が1億7000万ドル(現在の為替レートで約241億円)の顧客損失につながったと主張する会社側と争う構えだ。
ツーシグマは今年10月、あるリサーチャーがクオンツモデルに無断で変更を加え、それが損失を招いたと投資家に説明した。同社は人物を特定していないが、10月30日付の米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は関係者を引用し、ジアン・ウー(Jian Wu)氏だと伝えた。
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ウー氏は21日、この件で投資家やジャーナリストと連絡を取った個人の氏名開示を請求する申し立てをニューヨーク州裁判所に行った。非公開の仲裁手続き通じて、ツーシグマと当事者を相手取り名誉毀損(きそん)の訴えを起こす考えだ。
ツーシグマにコメントを求めたが、これまでのところ返答はない。
モデルが変更された結果、一部のファンドで4億5000万ドルの利益が生じたのに対し、別のファンドで1億7000万ドルの損失が発生したと同社は10月に顧客に伝えた。WSJによれば、利益を計上したファンドは、ツーシグマ社員の投資対象でもあり、リサーチャーは自分の報酬を増やす目的で行動したと同社は顧客に説明したという。
10月に休職扱いとなったウー氏によると、ツーシグマは2020年に420万ドル、21年に280万ドル、22年は約2300万ドルを支払った。ヘッジファンド業界で「雇用に適さない」という烙印(らくいん)を押される恐れがあったと潜在的損害を同氏は強調した。
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