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概要:ウォール街の大手2社が、先週に昨年5月以来の急落を記録した5年物米国債の買いを勧めた。
今後数週間のデータ下振れ予想、米国債に反発余地-モルガンS
JPモルガンは最初の利下げは5月ではなく6月になると予想
5年物米国債利回りは先週、22ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、昨年5月19日終了週以来の大幅上昇となった。トレーダーが今年の米利下げ観測を後退させたためだ。当局者からのけん制発言が続いたことや、小売売上高に関する健全なデータもあり、3月利下げの確率は19日に40%近くまで低下した。12日の時点では6-7回の0.25ポイント利下げを織り込んでいた市場は現在、5回の利下げを想定している。
2年債、5年債、7年債を含む米国債の次の入札は23日に開始される予定で、これらの利回りには上昇圧力がかかるだろう。
25日に発表される2023年10-12月(第4四半期)の米国内総生産(GDP)速報値も債券へのリスクだ。7-12月の成長率は21年以来の高水準と見込まれる。米金融当局が重視する基調的インフレの指標は26日に発表されるが、年間物価上昇率は11ヵ月連続で低下すると予想されている。
このデータは、当局が公約しているソフトランディングという目標を達成する可能性を高めるかもしれない。その結果、当局は今年中に利下げを開始できるはずだが、米国債市場は緩和の開始時期が遅くなり、これまでの予想よりもゆっくりと進む可能性に揺れている。
JPモルガンは、最初の利下げは5月ではなく6月になると予想。スワップ市場は5月利下げを完全に織り込んでいる。モルガン・スタンレーは、3月半ばに米国と欧州双方の金融当局が焦点になるだろうと指摘。市場は北半球の春までにほとんどの中央銀行が少なくとも1回の利下げをするとみているという。
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