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概要:Katrina Hamlin [香港 4日 ロイター BREAKINGVIEWS] - トヨタ自動車<7203.T>は人気車種「プリウス」を、眺めの良いルートを通って行き止まりに連れて行こうとしている。 時価総額約22兆円のトヨタは3日、ハイブリッド車(HV)の関連技術特許約2万4000件を競合他社に無償提供すると発表した。各国政府はよりエコな自動車の普及を推進しており、ハイブリッド技術は陳腐化するかもしれない。それでも当面は、電気自動車(EV)への
Katrina Hamlin
[香港 4日 ロイター BREAKINGVIEWS] - トヨタ自動車(7203.T)は人気車種「プリウス」を、眺めの良いルートを通って行き止まりに連れて行こうとしている。
時価総額約22兆円のトヨタは3日、ハイブリッド車(HV)の関連技術特許約2万4000件を競合他社に無償提供すると発表した。各国政府はよりエコな自動車の普及を推進しており、ハイブリッド技術は陳腐化するかもしれない。それでも当面は、電気自動車(EV)への曲がりくねった道が多少なりとも進みやすくなるはずだ。
内燃機関と電動モーターを組み合わせ、トヨタはより環境に優しい自動車開発の先駆けとなった。昨年は世界で販売されたハイブリッド車の半数以上をトヨタが生産した。
とりわけ成功を収めたのは欧州だ。燃費や排ガス規則が一段と厳しい欧州は、ハイブリッドのような車を好む。マッコリー証券のアナリストによると、欧州では2018年までの4年間、ハイブリッド車の販売が年37%のペースで増加した。
プリウスの発売から20年以上を経て、トヨタは「他社への供給者」になろうとしている。それは保有する数多くの知的財産を2030年まで無償で提供するだけでなく、同社の専門技術を活用したい他の自動車メーカーにサービスを売ることを意味する。
より環境に優しい自動車への移行期にある今、トヨタはハイブリッド車で培った技術の役割がますます大きくなり得ると判断して事実上の大きな賭けに出た。
今回の決断は、トヨタが賭けに勝つ確率を多少高めた。競合メーカーがトヨタのアイデアを活用することで、ハイブリッド車の需要は広がるだろう。より大型化して車種も増えれば、消費者だけでなく、独占された市場への支援をためらいがちな当局に対しても訴求力が高まるだろう。
自らが基準を作り、技術と車の両方を売って利益を上げることで、トヨタは大きなものを得ることができる。2030年までにハイブリッド車は世界の自動車販売の4分の1近くを占める可能性があると、野村のアナリストは試算する。
大々的な記者会見にもかかわらず、技術特許の無償提供は投資家の心にあまり響かなかった。トヨタ株に動きはほとんど見られなかった。用心するのは当然だ。トヨタも開発しているEVや水素自動車が、10年後には今のガソリン車のように普及しているかもしれない。
少なくともそれまではハイブリッド車が、特に環境への意識が高いドライバーに信頼できる選択肢を提供していくだろう。それを支える電力網や充電システムもさらに安定しているだろう。
トヨタはライバルを賢く同乗させてドライブに出発した。
*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
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