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概要:エチオピア政府は、アディスアベバ近郊で先月起きたエチオピア航空のボーイング737MAX8型機の墜落事故に関する暫定報告書を発表し、事故機の操縦士が、機体が急降下して墜落する直前までボーイング<BA.N> が定めたマニュアル通りに操縦していたと強調した。 一方のボーイングは、同型機に搭載されているソフトウエアを修正したことで「安全な飛行機がより安全になった」と宣言している。乗組員側の問題なの
Jamie Freed
[シンガポール 4日 ロイター] - エチオピア政府は、アディスアベバ近郊で先月起きたエチオピア航空のボーイング737MAX8型機の墜落事故に関する暫定報告書を発表し、事故機の操縦士が、機体が急降下して墜落する直前までボーイング(BA.N) が定めたマニュアル通りに操縦していたと強調した。
一方のボーイングは、同型機に搭載されているソフトウエアを修正したことで「安全な飛行機がより安全になった」と宣言している。乗組員側の問題なのか、はたまたテクノロジーの問題か、相次ぐ墜落事故の原因を巡る論争は長期化しそうだ。
昨年10月に発生したインドネシアのライオン航空機墜落事故を受け、ボーイングと米連邦航空局(FAA)は各航空会社に対し、センサーの誤ったデータによって自動失速防止システムが作動し、機首が押し下げられた場合に操縦士が取るべき対応を伝えていた。
エチオピア航空機の操縦士も、最初はその指示に従って失速防止システム「MCAS」を解除したものの、その後、最大巡航速度を上回る速度での飛行中に、マニュアルに反して再びMCASを作動させていたことが、暫定報告書のデータや専門家の話で明らかになった。
●適切な対応とは
もしMCASが誤った状況で作動して機首を押し下げた場合、操縦士は操縦席の中央コンソールにある解除スイッチを2つ押し、電動トリムに流れる電気を止めることになっている。
通常トリムは航空機の姿勢を安定させるために使われるが、MCASでは自動的に機首を押し下げる。
暫定報告書によると、事故機の操縦士がMCASを解除するためにこの遮断スイッチを押した時、機体はニュートラルな体勢ではなく機首が下がった状態だったことが飛行データから分かった。
この体勢では操縦は困難であり、そのため操縦士がMCASを再び作動させた可能性があるという。
ボーイングのガイドラインは、機首を適切な位置にするために解除スイッチを押してめったに行わない手動操縦に切り替える前に、「必要に応じて操縦かんと電動トリムを使い、ピッチ(機首の上下)姿勢をコントロールする」よう操縦士に指示している。適切なトリムの設定については具体的な指示はない。
●有効な対応なのか
専門家は、ライオン航空機事故の後に出されたガイドラインが、シミュレーターではなく、離陸直後の高度が低い状態で起きた現実の緊急事態を操縦士が切り抜ける上で十分だったか疑問視している。
ある737MAXの操縦士は、操縦かんの抵抗は通常の4倍程度になり、スイッチを解除した時の機体の姿勢次第では、機首を適切な位置に戻すまでに数十回も手動で操縦かんを回さなければならないこともあると話す。
暫定報告書は、操縦士2人が一緒に操縦かんを回したが、機首はほとんど上げられなかったとしている。
「乗組員は、電動トリムを再起動させたようだ」と、元ボーイングのエンジニア、ピーター・レム氏は言う。「だが、ほんのわずかしか機首を上げられなかった。直ちに水平尾翼(スタビライザー)を再び調整しようとしたのではないか。最後のMCASのコマンドは、最後の手動トリムコマンドの5秒後だった」
●なぜ手動で機首を上げられなかったのか
MCASで緊急事態が起きた場合の適切な対応は、機首が下がった危険な状態を電動スイッチを使って修正し、その後にMCASを解除して操縦かんで手動でトリムを取ることだと、航空業界のコンサルティング会社リーハムのアナリストBjorn Fehrm氏は言う。
だが、速度が速すぎる場合、電動スイッチが効かない可能性があると、欧州の航空当局が2016年のメモで指摘している。そして、MCASを解除する前に完全にトリムを修正できていない場合は、パイロットが機体をコントロールするのが物理的に不可能になる可能性があると、Fehrm氏は言う。
通常の環境では、トリムは機体を水平に飛行させるために使われる。
時速250ノット(約460キロ)までなら、操縦士は操縦かんで手動でトリムを安定させることが可能だ。だが速度が300ノットかそれ以上に上がると、動かそうとしている機体の部分への風圧が強すぎて、操縦かんを回せなくなると、Fehrm氏は指摘する。
操縦士が2人がかりで操縦かんを動かせなくなっていた時点で、エチオピア航空機の速度は最大巡航速度の340ノットを上回っており、警報音が鳴り響いていた。墜落直前の速度は500ノットに達していた。
●なぜエチオピア航空機の速度はそこまで上がったのか
事故機のエンジンは、離陸時は94%の推力であり、墜落時までその推力を維持していた。
これは操縦士が推力の設定を離陸モードのままにしていた場合と合致すると航空専門家は話す。
737の飛行データコンピューターは、対気速度の読み取りを調整するのに迎え角(AOA)情報も利用している。AOAが大きすぎると誤って判断した場合、対気速度と高度のデータが信用できないという警告がパイロットの操作画面に表示されると、前出のレム氏は言う。
その場合、対気速度が信用できない場合のチェックリストを確認することになるが、それには自動推進力調整装置の解除や、エンジン推力を75%に設定することが含まれている。スタビライザーが暴走した場合にMCASを解除する時のチェックリストも、自動推進力調整装置を解除するよう指示している。
だが、フライトレコーダーの記録によると、事故機のパイロットは推力を94%から下げていなかった。
「暫定報告書には、対気速度が信用できないと表示された場合の手順に関する情報は含まれていないが、尋常ではない速度を考えればその点も検討すべきだ」と、米国家運輸安全委員会の元航空安全捜査官グレッグ・フィース氏は話す。
(翻訳:山口香子、編集:伊藤典子)
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