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概要:米連邦準備理事会(FRB)は10─11日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.50─1.75%に据え置くことを全会一致で決定した。来年の米大統領選まで緩やかな経済成長が続き、失業も低水準にとどまるとの見方を示し、金利が現行水準にとどまる公算が大きいことを示唆した。 市場関係者のコメントは以下の通り。 <マニュライフ・アセットマネジメントのシニア債券トレーダー、マイケル・ロリジオ氏>
[11日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は10─11日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.50─1.75%に据え置くことを全会一致で決定した。来年の米大統領選まで緩やかな経済成長が続き、失業も低水準にとどまるとの見方を示し、金利が現行水準にとどまる公算が大きいことを示唆した。
市場関係者のコメントは以下の通り。
<マニュライフ・アセットマネジメントのシニア債券トレーダー、マイケル・ロリジオ氏>
米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーが前回の会合以降示してきた認識の大半を裏打ちし、現在の金融政策スタンスの再調整が必要となるほど情報が大きく変化するまで、現行スタンスを維持する姿勢を再確認したと言える。見通しを巡る「不透明性」という文言の削除を踏まえ、景気判断は幾分ポジティブと言えるかもしれない。
<ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツの首席市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏>
米連邦準備理事会(FRB)は慎重ながらも楽観的な姿勢を明示した。声明や見通しのトーンは、景気低迷に備え十分な保険を掛けたとの確信を示唆している。
利上げに向けたハードルは依然、追加利下げのハードルよりも高いが、総じてFRBは景気見通しに一定の自信を示し、インフレが長期的に圧迫されると予想している。
市場の期待を大幅にシフトさせるような材料はさほどない。
<キングズビュー・アセットマネジメント(シカゴ)のポートフォリオマネジャー、ポール・ノルト氏>
声明は前回のコピーのようで、予想はされていたが「退屈」な内容だったと言える。このため、市場では大きな反応はなかった。
経済見通しがやや上方修正されたため、数人のメンバーが来年利上げが必要かもしれないと主張したのは普通だが、状況はすぐに変わる。
米連邦準備理事会(FRB)が他より先行きの見通し判断に優れているわけではない。データを元に判断すると言っているが、皆そうしている。われわれはFRBを含め、データが出れば予想を調整する。
FRBは利上げを真剣に検討する前にインフレがやや高進するのを容認しているが、コモディティー(商品)価格全般に目を向けると、前年比では比較的横ばいで推移している。
<インベスコの首席グローバル市場ストラテジスト、クリスティーナ・フーパー氏>
予想通りだったが、退屈だとか変化がなかったなどと受け止めるべきではない。利上げに向けたハードルは高いとみられ、当局者の金利見通しを示す「ドットプロット」では、2020年の利上げがないことが示された。これは非常に重要で、株式などリスク資産にとって非常にポジティブだ。
過去数十年間の金融政策を巡る状況を考慮すると、失業率が3.5%と低い状況の中で来年の利上げが想定されていないのは驚きに値する。
ドルへの影響について言及するのは難しいが、他の中銀の動向が不明なため、一般的にはドルはレンジ内で推移しつつも足元の水準を維持するだろう。現在の環境下ではドルの大幅上昇も大幅下落も想定しにくい。
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