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概要:欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。
欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。
◎米国市況:株が下落、ドルは上昇-FOMC議事要旨に反応
19日の米金融市場では株式が下げ、ドルが上昇。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は年後半の経済成長への楽観論が弱まったと受け止められた。米国債は下落。金融当局者らはイールドカーブ・コントロール(YCC)の利点は小さいと判断した。
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S&P500種株価指数はFOMC議事要旨の発表後、急失速して下げに転じた。議事要旨では、公衆衛生の危機が経済活動に「重くのしかかっている」と記述。景気回復の道筋は新型コロナウイルス感染抑制の状況に左右されるとの認識を改めて示した。FOMCはかつて将来の金利の道筋に関するガイダンスを明確にする用意があるとの姿勢を示したが、7月28、29両日の会合ではそうした姿勢を後退させたもようだ。
S&P500種は前日比0.4%安の3374.85。ダウ工業株30種平均は85.19ドル(0.3%)安の27692.88ドル。ナスダック総合指数は0.6%低下。
米国債はFOMC議事要旨発表後に上げを消し、日中安値圏に下がった。ニューヨーク時間午後4時59分現在、米10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.68%。議事要旨には、当局による資産購入の規模や内容の変更についての記述がほとんどなかった。
ステート・ストリートのシニアストラテジスト、マービン・ロー氏は、金融当局者は「財政支援の行き詰まりを踏まえて」景気回復ペースを懸念している公算が大きいと指摘。「金融当局は引き続き可能な措置を講じるが、回復過程においては財政政策も金融政策と同じくらい重要だとの感触が確かにある」と語った。
外国為替市場ではドルが反発。米金融当局者が国債利回りに上限を設定する政策の有益性はわずかだと考えていることなどがFOMC議事要旨で示された後、主要10通貨に対し一段高となった。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.6%上昇。ドルは対円で0.7%高の1ドル=106円12銭。ユーロは対ドルで0.8%安の1ユーロ=1.1838ドル。
ニューヨーク原油先物相場はわずかに上昇。石油輸出国機構(OPEC)に非加盟の主要産油国を加えた「OPECプラス」は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、需要の回復が鈍くなっているとして、メンバーに減産合意の順守を促した。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物9月限は、前日から4セント上昇して1バレル=42.93ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント10月限は、9セント下げて45.37ドル。
ニューヨーク金先物相場は大幅反落し、1オンス=2000ドルの節目を割り込んだ。S&P500種株価指数が前日に過去最高値を更新したこともあり、今週の金融市場にはリスク志向が徐々に戻ってきている。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は、前日比で2.1%安い1オンス=1970.30ドルで終了。金スポット価格はFOMCの議事要旨発表後に一段安。ニューヨーク時間午後2時20分までに、一時3.4%下げて1オンス=1935.18ドルを付けた。
原題:Stocks Fall While Dollar Rallies After Fed Minutes: Markets Wrap(抜粋)
Dollar Extends Gain Post-Fed Minutes; GBP, CHF Lag: Inside G-10(抜粋)
Oil Edges Higher With OPEC+ Calling for Compliance to Cuts Deal(抜粋)
PRECIOUS: Gold Drops Below $2,000 as Investors Await Fed Minutes(抜粋)
Spot Gold Extends Decline to Session Lows After Fed Minutes(抜粋)
◎欧州市況:上昇、投資家にリスク志向-ドイツ債が4日続伸
19日の欧州株は上昇。米国株が歴史的な高値を付け楽観が広がる中で、出遅れ感のあるリスク資産に投資資金が向かった。
ストックス欧州600指数は0.7%高。業種別19指数は3つを除き上昇した。銀行や通信、建設は特に値上がりした。
米S&P500種株価指数は18日、最高値を更新したが、欧州株は最高値を15%程度下回る水準にある。米国株の急速な回復を支える大手テクノロジー企業の存在が欧州には欠けている。さらに欧州では新型コロナウイルスの感染再拡大が見られ、移動制限も新たに設けられているため圧力にさらされている。しかし、米国の代替となる先進国の投資先として、欧州が投資家のレーダーに上がっている可能性もある。
ジョー・ベレンバーグ・ゴスラーのマルチアセット戦略・調査の責任者、ウルリッヒ・ウルバーン氏は、「欧州株への関心は高まっており、下値は限定的だ」と述べ、「米国での選挙や世界の循環的な回復を考えると、欧州株は出遅れを取り戻す上昇となる可能性がある。最大の懸念は米中間の緊張の本格的な激化や新型コロナワクチン開発の失敗だろう」との見方を示した。
欧州債はドイツ債が中期債を中心に上昇した。ドイツ30年債の入札では応札倍率が2.9倍に達し、利回りは8月11日以来の低水準に下げた。10年債利回りは約2カ月ぶりの4日続落となった。
イタリア債は小幅高。ドイツ債とのイールドスプレッドは変わらずの138ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)。
英国債の利回り曲線はベアスティープ化。5年債と30年債の利回り差は1.5bp拡大して83bpと、2019年8月以来の大幅なスティープ化となった。
ドイツ10年債利回りは1bp下げてマイナス0.48%、フランス10年債利回りは2bp下げてマイナス0.19%、イタリア10年債利回りは1bp低下して0.91%。
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