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概要:コスモエネルギーホールディングス<5021>(東1)は3日、143円高の2872円と4営業日続伸して引けて、一時は2984円まで買われ昨年8月につけた昨年来高値2900円を視界に捉えている。ロシアのウ
コスモエネルギーホールディングス<5021>(東1)は3日、143円高の2872円と4営業日続伸して引けて、一時は2984円まで買われ昨年8月につけた昨年来高値2900円を視界に捉えている。ロシアのウクライナへの軍事侵攻による地政学リスクで原油価格が急騰し、同社株が今年2月に再上方修正した今2020年3月期の想定原油価格を上回っていることから業績が三たび上ぶれ、連続最高純益をさらに伸ばすと見込んで割安修正買いが増勢となった。同社のPERが1.9倍と石油株のなかでも最も出遅れ、東証第1部の低PERランキングでも上位にランクインしていることも、買い手掛かりとなっている。
■足元のドバイ原油は108ドル台と業績再増額時の想定価格75ドルを上回る
同社の今3月期業績は、原油価格上昇による評価益の拡大と製品価格の上昇で昨年11月と今年2月に2回上方修正された。この前提となる中東産ドバイ原油の想定価格は、期初予想の1バーレル=60ドルが、昨年11月に72ドル、今年2月に75ドルに引き上げられた。しかしロシアのウクライナ侵攻に対する経済制裁で、EU(欧州連合)の消費量の4割強を占めるロシア産の天然ガスの輸入が、ストップする懸念などから原油先物価格が急騰し、3月1日に代表油種のWTI価格が一時106.78ドルと7年8カ月ぶりの高値となり、ドバイ原油は、足元の2日午後に108ドル前後で推移し同社の想定価格を上回っている。同社の原油価格変動の感応度は、1ドルの変動で利益が21億円上下すると試算されているだけに業績の再々上方修正期待につながっている。
今3月期業績は、今年2月に昨年11月の上方修正値より売り上げを900億円、営業利益を390億円、経常利益を400億円、純利益を220億円それぞれ引き上げ売り上げ2兆4600億円(前期比10.2%増)、営業利益1940億円(同91.5%増)、経常利益1950億円(同2.00倍)、純利益1150億円(同33.9%増)と大幅連続続伸を見込み、純利益は、前期の過去最高(859億1000万円)を連続更新する。ドバイ原油は、今期第4四半期(2022年1月~3月期、4Q)の想定価格1ドル=84ドルをも上回っており、同社の原油価格感応度からも3回目の上方修正が期待され、つれて昨年11月に年間100円(前期実績80円)に増配した今期配当の再増配も有力視されよう。
■GCをテコに石油株最割安のPER1.9倍の修正を加速
株価は、今期第1四半期のV字回復・高利益進捗率業績を手掛かりに昨年8月に昨年来高値2900円まで200円超高し、昨年11月の業績上方修正・増配でも2454円高値、今年2月の業績再上方修正でも2790円の高値まで買い進まれたが、PERは1.98倍と石油株では最も出遅れ、東証第1部低PERランキングでも上位と上値余地を示唆している。テクニカル的にも、25日移動平均線が75日移動平均線を上抜くゴールデン・クロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆しており、昨年来高値2900円を上抜き、3000円大台乗せから2018年11月以来の4000円大台回復も意識されよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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