インベスコなどのファンドがＳＶＢに投資－破綻前の数カ月

米シリコンバレー銀行（ＳＶＢ）破綻の数カ月前、インベスコやフランクリン・リソーシズはＳＶＢの親会社ＳＶＢファイナンシャル・グループの株式を買い増ししていた。ブルームバーグが2022年10－12月（第４四半期）から最近に至る当局への届け出などファンド関連文書から集計したデータで分かった。

インベスコとフランクリンに加え、ツーシグマ・インベストメンツやＤＥショー、ルネサンス・テクノロジーズ、ブラックロックが昨年９月以降にＳＶＢファイナンシャルの株式を買い入れた上位10社に入った。ＳＶＢファイナンシャル株は９日、前日比60％下落。銀行部門のＳＶＢは10日に経営破綻した。

Increased Exposure

These firms added SVB Financial shares from fourth quarter, 2022

Source: Bloomberg

Based on documents including fourth quarter, 2022 regulatory filings

ＳＶＢファイナンシャルにはヘッジファンドを含め世界最大級の資産運用会社が投資。フランクリン・ミューチュアル株式ファンド（運用資産約72億ドル＝約9700億円）は１月末時点でＳＶＢファイナンシャル株１億3400万ドル相当を保有していたことが資料で示されている。

こうした企業がＳＶＢファイナンシャル株を保持し続けているかどうかは不明。特にツーシグマやルネサンスといったクオンツ運用のファンドは頻繁にポジションを変更する。

フランクリンとルネサンス、ＤＥショーの担当者は保有株について言及しないとの内規に基づきコメントを控えた。インベスコの担当者からのコメントは得られていない。

ブラックロックは電子メールで、顧客に代わりインデックスファンドなどさまざまなファンドを通じ投資しており、ＳＶＢにも限定的なエクスポージャーがあると説明した。

一方、ＲＢＣグローバル・アセット・マネジメントＵＫは昨年10－12月にＳＶＢファイナンシャル株を全て売却。アクシオム・インベスターズも同時期に全株を手放した。