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概要:[ロンドン 15日 ロイター] - 15日の短期金融市場で、 欧州中央銀行(ECB)が16日に開催する理事会で0.25%ポイント利上げを実施するという観測が高まった。経営不安が強まっているスイス金融大
[ロンドン 15日 ロイター] - 15日の短期金融市場で、 欧州中央銀行(ECB)が16日に開催する理事会で0.25%ポイント利上げを実施するという観測が高まった。経営不安が強まっているスイス金融大手クレディ・スイスの株価が急落し、欧州銀行セクターの健全性を巡る懸念をあおったことが背景にある。
金融市場では0.5%利上げの確率が20%未満と、取引開始時点の90%から大幅に低下。現時点では0.25%ポイントの利上げが見込まれている。
不安の広がりを反映し、外為市場ではユーロが対ドルで約1.8%下落し、1日としては2020年3月以来の大幅な下げを記録した。
15日の取引でクレディ・スイスの株価は急落。筆頭株主のサウジ・ナショナル・バンク(SNB)が規制上の理由から追加出資できないと明らかにしたことが材料視された。
こうした中、関係筋はロイターに対し、ECBが16日になお、0.5%ポイントの利上げを実施する方向と語っていた。米シリコンバレー銀行(SVB)の破綻を受けて市場は混乱しているが、インフレ率が今後数年間、非常に高い水準が続くと予想しているためという。
ソシエテ・ジェネラルのシニア通貨・金利ストラテジスト、ケネス・ブルー氏は「不安定な状況を踏まえ、ECBが16日に従来計画通りに0.5%ポイントの利上げに踏み切るかどうか疑問視されている」と指摘した。
ダンスケ銀行のチーフアナリスト、ピエト・クリスチャンセン氏は「16日は0.25%の利上げを実施し、利上げサイクルを継続すると同時に現時点でのリスクを指摘するというのがECBにとり容易な決定だろう」と指摘。「その後状況が落ち着けば、5月に利上げ幅を0.5%ポイントに拡大する可能性がある」と述べた。
ピクテ・ウェルス・マネジメントのマクロ経済調査責任者、フレデリック・デュクロゼ氏は「市場に悪いシグナルを送ることになるため、0.25%ポイントの利上げ、または何もしない可能性はゼロではないが低い」とした上で、「むしろ銀行がいつでも十分な流動性を確保できるようにするため、支援策やバックストップ(安全策)を設けることを示すかもしれない」とした。
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