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概要:14日の米株式相場は反落。銀行セクターを巡る懸念が和らいだ一方、少なくともあと1回の米利上げが実施されるとの見方が強まった。
2023年4月15日 6:02 JST
国債相場は下落、2年債利回り一時16bp急上昇
ドル全面高、消費者の1年先インフレ期待上昇で
14日の米株式相場は反落。銀行セクターを巡る懸念が和らいだ一方、少なくともあと1回の米利上げが実施されるとの見方が強まった。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 4137.64 | -8.58 | -0.21% |
ダウ工業株30種平均 | 33886.47 | -143.22 | -0.42% |
ナスダック総合指数 | 12123.47 | -42.80 | -0.35% |
マイクロソフトやアップルといった金利敏感なテクノロジー銘柄が相場の重しとなった。ただ、週間ベースではS&P500種株価指数が0.8%高、ナスダック100指数は0.1%上昇した。この日は決算を発表したJPモルガン・チェースやシティグループを中心に、金融株は堅調だった。
金利スワップ市場の動向によると、6月までの利上げ確率が上昇。5月の0.25ポイント利上げ確率は4分の3以上とみられている。
米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事は、根強い高インフレを鈍化させるために一段の金融引き締めが必要との考えを示した。アトランタ連銀のボスティック総裁は5月の0.25ポイント利上げを支持していることが、ロイター通信の報道で示唆された。
ウォラーFRB理事、一段の金融引き締め必要-高インフレ根強く
ヘンリー・アレン氏らドイツ銀行のチームは「多くの投資家にとって現時点で問題なのは、何を見るかによって、景気に関してかなり異なる筋書きを立てることが依然として可能なことだ」とリポートで指摘。「例えば、利回りカーブは逆点しており、臨時雇用は減少している。過去に米金融当局がこうした速いペースで利上げを実施したときには、その後すぐにリセッション(景気後退)が起きた」と記した。
一方で「失業率は数十年ぶりの低水準にあり、求人件数は過去の標準からすると高い水準で、金融市場はSVB(シリコンバレー銀行)関連の混乱を今のところはおおむね払いのけた格好だ。加えて、インフレが鈍化しつつあり、米金融当局は利上げ休止に近づきつつあるとの兆候は増えている」と続けた。
フェデレーテッド・ハーミーズのチーフ株式市場ストラテジスト、フィリップ・オーランド氏は「インフレは昨夏にはっきりとピークを付けて、改善が続いてきたと考える。しかし、当局目標にはなおほど遠いというただし書きが付く」と指摘。「米金融当局は最終利上げを行ったあと、政策を据え置く可能性が高い。据え置きはしばらく続くだろう。来年まで続きそうだ」と話した。
米国債
米国債相場は下落。金融政策に敏感な2年債利回りは一時16ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇した。
3月の米小売売上高の統計では、国内総生産(GDP)の算出に使用される飲食店と自動車ディーラー、建材店、ガソリンスタンドを除いたコア売上高が市場予想より小幅な減少にとどまった。4月の米ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は市場予想を上回った。
米小売売上高、2カ月連続で減少-燃料や自動車が落ち込む
米消費者の1年先インフレ期待、4.6%に大幅上昇-ミシガン大
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 3.74% | 4.9 | 1.34% |
米10年債利回り | 3.51% | 7.0 | 2.03% |
米2年債利回り | 4.10% | 13.1 | 3.29% |
米東部時間 | 16時59分 |
外為
外国為替市場ではドルが主要通貨に対して全面高。ミシガン大学が発表した消費者調査で、1年先のインフレ期待が約2年ぶりの大幅な上昇となり、追加利上げの観測が高まった。ドルは対円では1ドル=133円台後半に上昇した。
米消費者の1年先インフレ期待、4.6%に大幅上昇-ミシガン大
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1221.76 | 5.09 | 0.42% |
ドル/円 | ¥133.77 | ¥1.19 | 0.90% |
ユーロ/ドル | $1.0993 | -$0.53 | -0.48% |
米東部時間 | 16時59分 |
ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨戦略担当グローバル責任者ウィン・シン氏は「5月3日の25bp利上げは既定路線だ」とリポートで指摘。6月の会合までに政策当局者らは複数の雇用関連指標やインフレ統計などを分析するだろうとし、「6月には据え置きの可能性が最も高いかもしれないが、まさにデータの内容次第だ」と続けた。
原油
ニューヨーク原油先物相場は反発。週間でも値上がりした。世界の市場に需給引き締まりの兆候が出ていることに支えられた。国際エネルギー機関(IEA)は、価格が上昇する恐れがあると警告している。
OPECプラスの減産、物価高に苦しむ石油消費国を圧迫-IEA
ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は終値で1バレル=82ドルを上回った。週間ベースでは4週連続高となり、昨年6月以来の長期連続上昇。
石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」による予想外の減産発表後、原油相場は5カ月ぶり高値付近で推移している。また米国での在庫減少やロシアからの供給減少、イラクのクルド人自治区からの供給混乱も相場の押し上げ要因となったきた。
ニューヨーク商品取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)5月限は、前日比36セント(0.4%)上昇し1バレル=82.52ドルで引けた。週間では2.3%上昇。
ロンドンICEの北海ブレント6月限はこの日、22セント高い86.31ドル。週間では1.4%上げた。
金
ニューヨーク金相場は4日ぶりに下落。米インフレ指標が予想を上回ったことで、金融当局が積極的な引き締めを継続するとの見方が強まった。
オアンダのシニアマーケットアナリスト、エド・モヤ氏は「ウォール街は米政策金利の道筋を再考しつつあり、それに伴い金は打撃を受けている」と分析。「きのうの時点では、今年下期にどの程度利下げするかが焦点となっていたが、ミシガン大調査のインフレ期待指数が大幅に上昇したことで、今では6月に利上げがあり得るとの見方が広がっている」と続けた。
金スポット価格はニューヨーク時間午後3時47分現在、1.7%安の1オンス=2005.94ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は39.50ドル(1.9%)下げて2015.80ドルで終了した。スポット、先物ともに週間でも値下がり。
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