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概要:新興国債券の強気派は目前に迫った利上げ終了で値上がりすると見込んでいる。だが、「エルニーニョ現象」が相場に逆風となる可能性もある。
2023年7月24日 12:08 JST
投資家が利下げを織り込むのは若干時期尚早だった可能性-GAMA
新興国市場は先進国市場よりエルニーニョの影響受けやすい-モデル
新興国債券の強気派は目前に迫った利上げ終了で値上がりすると見込んでいる。だが、「エルニーニョ現象」が相場に逆風となる可能性もある。
太平洋で現在発生しているエルニーニョ現象は通常、より高温で乾燥した気候をもたらし、その結果、影響を受ける国々の食品価格は上昇し、中央銀行が利上げを継続する理由が増える。新興国の債券市場で特にリスクが高いのは、インドやフィリピン、ペルーだ。
ナットウエストの新興国市場ストラテジスト、イーマ・デーリー氏(ロンドン在勤)は、投資家はまだエルニーニョの影響について掘り下げて議論しておらず、「このリスクに無関心なのではないかと懸念している」と指摘。「市場は今キャリー取引に夢中で、スタグフレーションリスクが高まっていると思われる状況に目を向けていない」と警鐘を鳴らした。
EM Countries Are Highly Exposed to Food Cost Spikes
Source: Bloomberg, Bloomberg Intelligence, International Monetary Fund
Note: Data indicates weight of food and non-alcoholic beverages in CPI basket, where available. Top 10 by weight are shown
新興国市場は先進国市場よりもエルニーニョに伴うインフレの影響を受けやすいことが、ブルームバーグのモデリングで示されている。
ブルームバーグ・エコノミクス(BE)のロンドン在勤エコノミスト、バルガビ・サクシベル氏は先月の調査リポートで、過去のエルニーニョ現象に関するモデルを引用し、同現象の発生によって、アルゼンチンとブラジルのインフレ率がさらに0.75ポイント、インドとフィリピンでは0.5ポイント加速する可能性があると分析。これは成長を押し下げ、スタグフレーションを引き起こし得るという。
一部の資金運用担当者は、新興国債券への潜在的な影響について既に懸念を強めている。
JPモルガン・アセット・マネジメントのアジア債券責任者フリオ・カレガリ氏(香港在勤)は「エルニーニョが2014年や15年のように強力なものになった場合、24年の新興国市場のインフレ予想が変化し、多くの国で中銀の行動に影響を与える可能性がある」と語った。
投資家は少なくとも今のところ、過度に懸念しているようには見えない。インフレが鈍化に向かい、中銀の金利がピークに接近もしくは既に到達しているとの楽観的な見方から、新興国の債債相場はここ1カ月間上昇している。
GAMAアセット・マネジメントのファンドマネジャー、ラジーブ・デメロ氏は「エルニーニョがもたらしかねないリスクを踏まえると、投資家が利下げを織り込むのは若干時期尚早だったかもしれない」と指摘した。
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