元マイクロソフトCEOは創業者でも現役の経営者でもないのに大富豪…資産額でザッカーバーグを上回る

• スティーブ・バルマーはウォーレン・バフェット、マーク・ザッカーバーグ、ラリー・ページ、セルゲイ・ブリンと同じくらいかそれ以上の大富豪だ。

• マイクロソフト元CEOであるバルマーの資産は、同社の4％とみられる株式のおかげで、約1200億ドルにもなる。

• バルマーが、世界の大富豪の中でも際立っているのは、彼が創業者でも現CEOでもないからだ。

スティーブ・バルマー（Steve Ballmer）は、ウォーレン・バフェット（Warren Buffett）やマーク・ザッカーバーグ（Mark Zuckerberg）、グーグルの共同創業者であるラリー・ページ（Larry Page）とセルゲイ・ブリン（Sergey Brin）と同じくらいか、その以上に金持ちだ。たとえ、彼がマイクロソフト（Microsoft）を創業したわけでも、10年近く前にCEOの座から退いていたとしても。

1200億ドルとみられる推定資産によって、バルマーはブルームバーグ・ビリオネアーズ・インデックス（Bloomberg Billionaires Index）で8位にランクインしている（記事執筆時点）。ビル・ゲイツ（Bill Gates）、ジェフ・ベゾス（Jeff Bezos）、ラリー・エリソン（Larry Ellison）、ザッカーバーグ、ブリン、ページのように代表的な大手企業を立ち上げた人物、またはイーロン・マスク（Elon Musk）、ベルナール・アルノー（Bernard Arnault）、バフェットのように現在も自分の会社を経営している人物が並ぶトップ10の中で、バルマーは異質だ。

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CEOを引退したバルマーは、マイクロソフトとの元々の契約のため、多くの大手企業代表よりも何倍も裕福だ。フォーブスによると、彼は1980年に30番目の社員としてマイクロソフトに入社した当時、5万ドルの基本給と彼が稼ぐ利益の10％を報酬にするよう交渉した。

バルマーは最終的に利益の取り分が過大になったため、多くの株式と引き換えにそれを手放すことに同意した。彼は2000年から2014年までマイクロソフトのCEOを務め、規制当局の資料によると、同社の株式の4％にあたる3億3300万株を持って、同社を退任した。

ブルームバーグは、バルマーが現在も同程度の株式を所有しているとみており、2兆6000億ドルにもなる現在のマイクロソフトの時価総額をもとにすると、1000億ドル以上の資産になるとみられる。またバルマーはNBAのロサンゼルス・クリッパーズを所有しており、120億ドル以上の配当を得ているとみられるという。

また、マイクロソフトは今春、OpenAIに100億ドルを出資しており、バルマーは同社が参入したAI業界からも利益を得ている。2023年、マイクロソフトの株価は44％も上がり、先日史上最高を記録した。この急騰によって、バルマーの資産は一時340億ドルも増加した。現在は1140億ドルだ。

バークシャー・ハサウェイの株価も過去最高値に近い場所で推移しているが、バフェットは自身の株式の半分以上をゲイツ財団と4つの団体へ寄付している。その結果、バークシャー・ハサウェイのCEOを務めるウォーレン・バフェットの資産は1190億ドル（以下いずれも記事執筆時点）で、もしバフェットがすべての株式をまだ持っていたなら、資産が2360億ドルのマスクよりも富豪になる可能性があった。

メタの株式は2022年に60％以上下落してから、2023年には140％も急騰している。ザッカーバーグの資産は1140億ドルまで達したが、メタの株価は依然としてピークから20％以上落ちている。

同様に、アルファベットの株価は2023年に37％上昇したが、最高値より約20％低い水準だ。ページとブリンの資産はそれぞれ1160億ドルと1100億ドルとなった。

バルマーの2023年の資産は、マイクロソフトの株価が歴史的な高水準まで急騰したおかげで、膨れ上がった。一方、ザッカーバーグやページ、ブリンは株価が十分に上がっておらず、バフェットは資産の大半を手放しており、つまり彼らは億万長者ランキングでバルマーと同じくらいの位置を占めている。

バルマーはブルームバーグ・ビリオネアーズ・インデックスで、資産が1330億ドルのビル・ゲイツや1300億ドルのラリー・エリソンには及ばない。しかし、創業者でもなく、すでCEOを退任した人物で、マスクやバフェットのようなカリスマ的な人物でもないバルマーは、彼のランクに満足しているだろう。