ショーンフェルド、ヘッジファンド運用報酬を半額－ゲート条項が条件

安定した事業を構築しようとする業界大手の取り組みの一環

• １年のロックアップ後、１四半期に資金の25％しか引き出せない

米ショーンフェルド・ストラテジック・アドバイザーズは同社の株式ヘッジファンドの顧客に対し、資金を全て引き出すのに２年かかるという新たな条件を受け入れれば、大きな手数料割引が受けられる案を提示した。

ブルームバーグ・ニュースが確認した投資家向け文書および事情に詳しい関係者によると、同社は「ショーンフェルド・ファンダメンタル・エクイティー・ファンド」の顧客に投資家レベルのゲート条項を提示。解約ができないロックアップ期間１年の後、１四半期に資金の25％しか引き出せない条項だ。新プランは10月１日から開始される。

ミレニアム・マネジメントやシタデル、バリアズニー・アセット・マネジメントといった他のマルチストラテジー採用のヘッジファンド会社も同様の戦略を取っている。頻繁な解約や年収の大幅な減少に見舞われることなく、安定した事業を構築しようとする業界大手による広範な取り組みの一環だ。

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ショーンフェルドの株式ファンドは複数のチームが運用。ブルームバーグがまとめたデータによると、36億ドル（約5300億円）規模の同ファンドは今年８月までの成績がプラス0.5％と、株式ヘッジファンドの平均である5.4％に後れを取っている。

ショーンフェルドは２つの選択肢を提示している。一つは、来年末まで投資家の引き出しを禁じるもので、顧客が支払う運用報酬が通常の15％ではなく7.5％になる。もう一つは、ロックアップ期間がないが報酬は10％になる。事情に詳しい関係者が匿名を条件に語った。

ニューヨークに本社を置くショーンフェルドの担当者はコメントを控えた。同社には約110人のポートフォリオマネジャーがおり、そのうち約60人が株式ヘッジファンドの運用を行っている。

ショーンフェルド株式ファンドは2016年に運用を開始し、これまではファンドレベルのゲート条項で、最長３年は資金が引き出せず早期解約には違約金が課された。今回の新プランを選択しない投資家は、現行プランにとどまることができる。