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概要:21日の米国株式相場は続落。S&P500種株価指数は6月以来の安値に沈んだ。米労働市場に関する最新の統計が、金利をより高くより長く維持したい連邦公開市場委員会(FOMC)の姿勢を裏付けた。
米新規失業保険申請が金利の「より高くより長い」維持を裏付け
米長期債利回りとドル指数が上昇、米当局のタカ派姿勢で金反落
21日の米国株式相場は続落。S&P500種株価指数は6月以来の安値に沈んだ。米労働市場に関する最新の統計が、金利をより高くより長く維持したい連邦公開市場委員会(FOMC)の姿勢を裏付けた。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 4330.00 | -72.20 | -1.64% |
ダウ工業株30種平均 | 34070.42 | -370.46 | -1.08% |
ナスダック総合指数 | 13223.99 | -245.14 | -1.82% |
主要株価指数はすべて100日移動平均を割り込み、テクニカル分析上の弱気シグナルを発信した。超大型株ではアマゾンとエヌビディアが大きく下げた。ネットワーク機器大手のシスコシステムズも下落。人工知能(AI)に支えられたデータ解析への参入を目指し、ソフトウエアメーカーのスプランクを買収することで合意し、スプランクの企業価値を約280億ドル(約4兆1400億円)と評価した。グーグルの幹部は早ければ2027年にAIチップのサプライヤーからブロードコムを除外することを検討していると報じられ、ブロードコムも下げた。
メディア界の大物ルパート・マードック氏は、FOXニュースの親会社フォックス・コーポレーションおよびニューズ・コーポレーションが11月中旬に予定している年次総会で取締役会長を辞任し、それぞれの会社の名誉会長となる。
ウォール街の「恐怖指数」と呼ばれるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX)は、先週付けた2020年以来の低水準からの上昇が続いている。
エバーバンクの世界市場担当プレジデント、クリス・ギャフニー氏は「市場が得る教訓としては、多くの投資家がFRBのメッセージをうのみにしていなかったということだ」と指摘する。「FRBはインフレを低下させることにコミットしており、その一環として金利をより高くより長く維持する考えだ。市場はようやくこのことを実感するようになった」と述べた。
ミラー・タバクのチーフ市場ストラテジスト、マット・メイリー氏はFOMCが成長見通しと将来のフェデラルファンド(FF)金利予想を著しい形で引き上げたことにより、より高い政策金利をより長く維持する意向を「予想していたより強く示唆したようだ」と述べた。
先週の米新規失業保険申請件数は1月以来の水準に減少した。健全な労働市場が引き続き米経済を支えていることを示している。
米新規失業保険申請、1月以来の低水準-労働市場の底堅さ浮き彫り
BMOキャピタル・マーケッツのストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「雇用に関するデータとしてはかなりリアルタイムに近い統計から、しっかりした数字が出た」と指摘。「11月利上げの確率をわずかながら高める統計でもある。来年できるだけ長く利下げを先延ばししたいというFOMCのメッセージを、確かに裏付ける」と述べた。
米国債
米国債市場では長期債利回りが大きく上昇。前日のFOMCで金利をより高くより長く維持する方針が確認されたことを受け、米国債の売りがかさんだ。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.58% | 13.5 | 3.04% |
米10年債利回り | 4.49% | 8.7 | 1.98% |
米2年債利回り | 5.14% | -3.4 | -0.66% |
米東部時間 | 16時39分 |
30年債利回りは2011年4月以来となる4.55%を上回った。10年債利回りは07年以来となる4.5%に接近。新規失業保険申請が予想に反して減少し、労働市場の健全性が浮き彫りになった後、売りは加速した。
一方で短期債利回りは数年ぶりの高水準から押し戻された。長短が逆転している2年債と10年債の利回り差は約67ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に縮小。同スプレッドは景気見通しに対する信認の目安とされている。
10年債利回りと30年債利回り
出所:ブルームバーグ
DWSインベストメント・マネジメント・アメリカズの債券責任者、ジョージ・カトランボーン氏は「金利市場では1年前ほどから、トップを付けたと思ったがそうではなかったケースが何度かあった」と指摘。追加利上げの可能性を示唆するFOMCは「景気抑制的な政策を確実にするという汚れ仕事を、代わりに市場にさせている」と述べた。
10年物インフレ連動米国債(TIPS)の入札(150億ドル)では、最高落札利回りが2.094%と2009年以来の高水準となった。
FOMCが政策金利を来年に入っても高水準に維持する公算が大きいことを示唆したのを受け、債券トレーダーらは米国債利回りの上昇が続くとの見方を強めている。
FOMCの20日の政策決定後に実施されたブルームバーグ「マーケッツ・ライブ(MLIV)パルス」調査では、2年債利回りがまだピークに達していないと答えたのは回答者172人の58%に上り、10年債利回りが4.5%超に上昇するとの見方が大勢だった。
米利上げが終了したとしても、債券投資家の痛みはまだ終わっていないと、米債券運用大手パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)で最高投資責任者(CIO)を務めていたビル・グロース氏は語った。
グロース氏は21日公表した投資見通しで、債券市場は前例のない3年連続のマイナスリターンに向かっていると指摘。根強いインフレや財政赤字拡大が理由だとし、政府支出について「ヘリコプターからマネーを投下している」も同然だとの考えを示した。
前セントルイス連銀総裁のジェームズ・ブラード氏はインフレ再加速のリスクを防ぐため、米金融当局は金利をさらに引き上げ、より高い水準で維持する必要があるかもしれないとの考えを示した。一方でサマーズ元米財務長官はFOMCが示した最新の経済予測について、政策当局者は楽観的過ぎると指摘。当局者の予想以上にインフレ加速と成長鈍化の両方が進行する恐れがあると警戒感を示した。
トレーダーは日銀政策会合に焦点を絞っている。ソシエテ・ジェネラルのストラテジスト、キット・ジャックス氏は日銀について、「米利回り上昇の波に立ち向かうには、何らかの特別な行動が必要になる」とブルームバーグテレビジョンで指摘。「口先介入では今以上の影響は望めない」と述べた。
オーバーナイトの円ボラティリティーはほぼ2カ月ぶりの水準に上昇したが、先の日銀会合前に見られた水準は下回っている。
原油
ニューヨーク原油先物相場はほぼ横ばい。ロシアがガソリンとディーゼル油の輸出を一時的に禁止すると発表したのを受けて早い時間には上昇したが、幅広いリスクオフの動きに押されて上げを消す展開となった。
ロシア、ガソリンとディーゼル油の輸出を禁止-国内供給優先
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前日比3セント安の1バレル=89.63ドルで終了。一時は91ドルに近付く場面もあった。北海ブレント11月限は23セント安の93.30ドルで引けた。
金
ニューヨーク金先物相場は反落。前日のFOMC会合がタカ派的据え置きとなったことが意識された。金利の上昇は通常、利息を生まない金の投資妙味を相対的に下げる。この日はドルの上昇も金相場を圧迫した。
一方で、米金融当局のタカ派路線によって、経済ソフトランディングというパウエルFRB議長の目標が頓挫する可能性があるとの見方もあり、そうなれば安全な逃避先としての金の妙味は高まる。
MKS PAMPの金属戦略責任者ニッキー・シールズ氏は「『より高く、より長く』の苦行は確実にハードランディングのリスクを高める。そうなれば、金は驚くほど安全な隠れ場所の1つとなる」とリポートに記した。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は、27.50ドル(1.4%)安の1オンス=1939.60ドルで引けた。
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