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概要:アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催中の国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)は2日、2日間の首脳級会合を終えた。日本を含む110カ国余りが、2030年までに世界の再生可能エネルギーの容量を3倍に増やし、エネルギー効率を2倍にする有志国誓約に賛同した。
2023年12月3日 10:06 JST
メタン排出削減に向け米とEUなどから10億ドル余りの無償資金協力
日米など約20カ国は原発の発電能力を50年までに3倍に増やすと宣言
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催中の国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)は2日、2日間の首脳級会合を終えた。日本を含む110カ国余りが、2030年までに世界の再生可能エネルギーの容量を3倍に増やし、エネルギー効率を2倍にする有志国誓約に賛同した。
「産業革命前からの気温上昇をセ氏1.5度に抑える」パリ協定の目標達成に向け、石炭火力発電所を新設せず、既存の発電所を段階的に減らすことに同意する有志国連合も発足の運びとなり、米国と他の6カ国の参加が決まった。
一方、COP28の議長を務めるジャベル産業・先端技術相の主導の下、米メジャー(国際石油資本)エクソンモービルとサウジアラビア国営石油会社サウジアラムコなど石油・天然ガス生産業者50社は、温室効果ガスのメタン放出を30年までにゼロ近くに抑える計画に加わる。
ハリス米副大統領は、開発途上国の気候変動対策を支援する国際基金「緑の気候基金(GCF)」に30億ドル(約4400億円)を拠出すると表明。ケリー米大統領特使(気候変動問題担当)によれば、メタンの排出削減支援に向け、第27回締約国会議(COP27)以降、米国と欧州連合(EU)などから新たに10億ドルを上回る無償資金協力が得られた。
英BPとシェル、イタリアのエネルギー会社ENI、フランスのトタルエナジーズ、ノルウェーのエクイノール(旧スタトイル)、米オキシデンタル・ペトロリアムが、それぞれ2500万ドルと技術支援の供与を約束した。
これとは別に日米と英国、フランスなど約20の有志国は、世界全体の原発の発電能力を50年までに3倍に増やす宣言をまとめた。ケリー米大統領特使が2日明らかにした。
ケリー特使は、50年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする目標達成に原発技術は必要不可欠だと述べ、石炭火力発電所に代わる理想的な解決策として、次世代型原発「小型モジュール炉(SMR)」技術の利点を強調した。
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