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概要:長期の米国債の指標である上場投資信託(ETF)が強気相場入りした。連邦準備制度が利下げを検討する意向を示したことで、3年にわたる米国債投資家の苦境が終わりそうだ。
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2023年12月18日 13:28 JST
iシェアーズ米国債20年超ETF、16年ぶり安値から21%上昇
15日に13億ドルの新規資金が流入、約5カ月で最大
長期の米国債の指標である上場投資信託(ETF)が強気相場入りした。連邦準備制度が利下げを検討する意向を示したことで、3年にわたる米国債投資家の苦境が終わりそうだ。
iシェアーズ米国債20年超ETF(TLT)は15日一時99.35に達した。これは10月23日に付けた16年ぶり安値から21%上昇で、強気相場入りと見なされる。2020年のピークからはまだ40%以上下落している。
米金融政策の先行きが不透明な中、多くの投資家がより安全な投資先として短期債に注目している一方で、長期債の急騰の可能性には多くの関心が集まっている。TLTには15日に13億ドル(約1850億円)の新規資金が流入し、約5カ月で最大の流入となった。
しかし、長期債が供給過剰になる懸念や、来年インフレが再燃する恐れがあることから、一部投資家は追加のリスクにたいするプレミアムを求めている。シュローダーの債券部門副責任者、ケリー・ウッド氏(シドニー在勤)は、同社は短期債を中心にしていると述べた。
「これは完全にFOMO(乗り遅れることへの恐怖)のケースだ。個人投資家は長年のマイナスリターンの後、よりプラスのリターンを待っている」と述べた。
ブルームバーグがまとめたデータによると、11月8日に発行された米20年債を買ったトレーダーは、先週末にその証券を売った場合5%の利益を得たことになる。これに比べ、10月下旬に入札が実施された2年債のその後の上昇率は約1.7%。
TLTは2021年2月に、20年8月のピークからの下落率が20%を超え弱気相場入りしていた。
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