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概要:自己勘定トレーディング大手、米ジェーン・ストリート・グループの昨年1-9月の純トレーディング収入は73億ドル(約1兆570億円)となった。相場変動やさまざまな資産クラスへの進出から恩恵を受けた。
2024年1月10日 14:32 JST
昨年1-9月トレーディング収入は73億ドル-22年は107億ドル
同社はETFから債券に至るまでさまざまな資産クラスに進出
自己勘定トレーディング大手、米ジェーン・ストリート・グループの昨年1-9月の純トレーディング収入は73億ドル(約1兆570億円)となった。相場変動やさまざまな資産クラスへの進出から恩恵を受けた。
この数字は債務取引の一環として投資家に開示されたもので、同社は昨年10-12月(第4四半期)については30億-35億ドルの純トレーディング収入を見込んでいると、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。情報の非公開を理由に匿名を条件に語った関係者によれば、これによって2023年は22年通期に記録した107億ドルに近い水準になる見通しだという。
リセッション(景気後退)懸念、利上げ、地政学的な出来事など強力な要因が重なったことで定期的に市場が動揺し、ウォール街の大手金融会社に予期せぬ利益がもたらされた。テクノロジーとアルゴリズムを使ってわずかな価格差を捉えて利益を得るジェーン・ストリートも、恩恵を受けた会社の一つだ。同社はさまざまな資産クラスに進出し、現在では上場投資信託(ETF)から株式、為替、デリバティブ(金融派生商品)、債券に至るまで、あらゆる資産のマーケットメーク(値付け業務)を手掛けている。
同社は担当者を通じた複数のコメント要請に応じていない。
トレーディング各社は、ボラティリティーが落ち着いた23年前半には収入が減少していたが、その後は年が進むにつれ、相場変動の勢いが強まった。ヘッジファンド運営会社シタデルのマーケットメーク部門、シタデル・セキュリティーズも、22年には過去最高の75億ドルの収入を記録したが、23年上期(1-6月)には減速を経験していた。
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