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概要:リスクを伴わない魅力的な裁定取引の機会が失われる方向だ。米連邦準備制度の銀行監督トップは、昨年の銀行危機の際に新設された緊急貸出制度を更新する可能性は低いと示唆した。
バー副議長が発言する前日には、ボウマンFRB理事が講演で、BTFPが2、3カ月後に終了する予定だと述べた。これを受け、同制度が更新されないことを示唆するのではないかとの指摘が市場で相次いだ。BTFPの利用はここ数週間に過去最高を記録。このような形で銀行の裁定取引に利用させたままでよいのかと、連邦準備制度は不快な疑問を突きつけられていた。
ドイツ銀行のストラテジスト、ティーブン・ゼン氏は「誰にとっても想定外ではないだろうが、予想より早い発表は、緊急対策として設計された制度に銀行が便乗することに対し、連邦準備制度の忍耐にも限界があることを示しているように思える」と述べた。
BTFPの金利は1年物オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)に10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上乗せした水準で、現時点では約4.93%。借り入れた資金を準備預金に移すと、5.4%の付利(IORB)が得られる。
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