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概要:昨年12月の米生産者物価指数(PPI)は市場予想に反し、前月比で3カ月連続の低下となった。生産者レベルでのインフレ圧力緩和があらためて示され、市場では3月利下げの観測が強まった。
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2024年1月12日 22:35 JST
PPIは前年同月比では1%上昇、市場予想を下回る伸び
コアは前月比横ばい、前年比は20年12月以来の小幅な伸び
食品とエネルギーを除くコアPPIは3カ月続けて前月比横ばい。前年同月比では1.8%上昇と、2020年12月以来の小幅な伸びにとどまった。
エコノミストはPPIを注視しているが、特定の医療分野やポートフォリオ管理など、いくつかのカテゴリーが個人消費支出(PCE)価格指数の算出に使用されることが一因となっている。米金融当局はPCE価格指数をインフレ目標の基準にしている。
ポートフォリオ管理と投資アドバイスの価格は共に上昇したが、医療カテゴリーは大部分の項目でほぼ変化がなかった。こうした数字は12月PCEの鈍化予想を補強するとみられる。同統計は、今年最初の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合を数日後に控えた26日に発表される。
11日に発表された12月の米消費者物価指数(CPI)統計では、総合指数が3カ月ぶりの大きな伸びとなり、インフレ退治の道のりの険しさが示唆されていた。イエメンの親イラン武装組織フーシ派の軍事拠点に対する米英軍の空爆を受けて原油価格が上昇するなど、地政学的な要因がインフレ抑制を鈍らせるリスクもある。
米英がフーシ派拠点を空爆、商船襲撃に対抗-中東で緊張拡大の恐れ
それでも、2022年半ばをピークにインフレが鈍化傾向にあることは、米金融当局にとっては心強い材料だ。生産現場から店頭に至るまでの物価上昇圧力の緩和は、金融当局者が今年の利下げを見込んでいる論拠となっている。
12月PPIでは、財の価格が0.4%低下。エネルギー価格低下が大きく寄与した。一方、サービスの価格は3カ月連続でほぼ横ばいとなった。
変動の大きい食品とエネルギー、貿易サービスを除いたPPIは前月比0.2%上昇。市場予想と一致した。
統計の詳細は表をご覧ください。
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