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概要:複数の関係筋によると、トルコ政府が20日発表したリラ建て預金保護策は、財務省の官僚チームが先週まとめたもので、1ドル=18リラを超える「不条理な」水準までリラ安が進んだ場合にのみ発動することを念頭に置いたものだった。
12月20日、複数の関係筋によると、トルコ政府が発表したリラ建て預金保護策は、財務省の官僚チームが先週まとめたもので、1ドル=18リラを超える「不条理な」水準までリラ安が進んだ場合にのみ発動することを念頭に置いたものだった。写真はトルコリラの紙幣。
[アンカラ 22日 ロイター] - 複数の関係筋によると、トルコ政府が20日発表したリラ建て預金保護策は、財務省の官僚チームが先週まとめたもので、1ドル=18リラを超える「不条理な」水準までリラ安が進んだ場合にのみ発動することを念頭に置いたものだった。
この水準を超えるリラ安は「修復困難な」ダメージを経済に及ぼすとして、計画をまとめたという。
預金保護策はリラ建て預金の為替差損を政府が補填する内容。関係筋によると、2018年の通貨危機時にも浮上したが、リスクが高いとして棚上げにされていた。
エルドアン政権は20日、リラが初めて1ドル=18リラ台に乗せ、18.4リラの最安値を更新した直後に、預金保護策を発表。これを受け、リラは1ドル=12リラまで急騰した。
関係筋は「持続不可能な状況だった。問題のある実に不条理な水準だった」と当時を振り返り「1ドル=9リラ前後までドル安が進めば、良好な水準と言えるだろう」と述べた。
リラは22日時点で1ドル=12.445リラ。
関係筋によると、政府は1ドル=9リラ台の水準を望んでいるが、今後数カ月は12─14リラの間での取引が続くと想定している。
アナリストは、急騰したリラが反落し、政府・中銀が損失補填を迫られた場合、一段のインフレや財政悪化につながりかねないと指摘しているが、関係筋は「国のためには望ましい政策だった。行動しなければ、事態がさらに深刻化し、修復可能なリスクを招いていた可能性がある」と語った。
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