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概要:インベストコープのジェレミー・ゴース氏は引っ張りだこだ。500億ドル(約7兆3500億円)規模の同社がオルタナティブクレジット運用会社のマーブル・ポイントを昨年遅く買収して以来、ゴース氏はバンカーや類似案件を売り込む企業からの電話対応に追われている。
大手資産運用会社がプライベートクレジット会社を買収
投資家は規模、質、実績を求める-中小は大手との合併迫られる
インベストコープのジェレミー・ゴース氏は引っ張りだこだ。500億ドル(約7兆3500億円)規模の同社がオルタナティブクレジット運用会社のマーブル・ポイントを昨年遅く買収して以来、ゴース氏はバンカーや類似案件を売り込む企業からの電話対応に追われている。
バーレーンを本拠とするインベストコープの融資部門であるインベストコープ・クレジット・マネジメントのマネジングパートナー兼最高経営責任者(CEO)のゴース氏は、「われわれが買収を考えており、資金があることを人々は知っている」と述べた。
ローン担保証券(CLO)に特化したマーブル・ポイントを2億ドルで買収したことで、同氏の部門に78億ドルの運用資産が加わった。
プライベートクレジット会社を物色しているのは、インベストコープだけではない。ドイツ銀行の資産運用部門DWSグループとジャナス・ヘンダーソン・グループも買収の意欲を示している。
ジャナスのアリ・ディバジCEOはブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、昨年6月の就任以来、約100件の買収機会を検討したと語った。そのうちの約半分は、プライベートクレジットなどのオルタナティブ投資会社だったという。
ニッチから変貌
過去1年半はM&A(企業の合併・買収)バンカーにとってかなり悲惨な状況だったが、プライベートクレジット関連案件への関心が最近高まっていることは、数少ない明るい部分だ。
かつてはニッチ市場であったプライベートクレジットが1兆5000億ドル規模の巨大市場となり、高い手数料に魅力を感じ、銀行による企業向け融資からの撤退を好機とみた大手資産運用会社も参入しようとしている。同時に、中小のプライベートクレジット企業はこのところ資金調達が難しくなり、多くが身売りを望んでいる。
「重要なのは、何がM&Aを促進しているかだ」と言うゴース氏は「大手資産運用会社がこの分野に参入してきており、オルタナティブ投資会社の統合も進んでいて、非常に活発だ」と説明した。
プライベート市場の資金調達会社リーチ・キャピタルのマネジングパートナー、ウィリアム・バレット氏は、この分野で「後発の資産運用会社と、持ち株を売却することで数百万ドルの利益を得られることに気付いたプライベートクレジット会社のパートナーの利害が一致している」と述べた。
アポロ・グローバルやアレス・マネジメント、オークツリー・キャピタルといったプライベートクレジットの大手も、質の高い同業の買収を検討するかもしれないと、一部の業界幹部は述べている。これらの企業はコメントを控えた。
しかし、これまでのところ、ほとんどの案件は伝統的な大手運用会社によるものだ。ティー・ロウ・プライスは2021年にオークヒルを42億ドルで買収。昨年にはヌビーンがアークモントの経営権を取得することで合意。今年の夏はマン・グループがバラゴン・キャピタル買収で合意した。ブラックロックはクレオスを買収した。
ポール・ケリー氏(左)、ジェレミー・ゴース氏、アリ・ディバジ氏(右)
Source: DWS Group, Investcorp SA, Janus Henderson Group Plc
この傾向は、プライベートクレジットファンドの投資家が資金を投じる先を決定する際に規模と質、実績を求めることにも後押しされている。そのため、中堅企業は資金が調達できない事態を避けるために大規模なライバル企業との合併を迫られている。小規模なファンドは買収されるか単独で生き残りを目指すかの厳しい選択を迫られる。
大きいことはいいこと
ベインのグローバル・プライベート・エクイティ・プラクティス会長ヒュー・マッカーサー氏は、「20年前から存在し、現在のような環境を経験したことのある、より実績のあるプレーヤーを投資家は求めている」と述べた。つまり金利上昇と高インフレ、リセッション(景気後退)懸念を熟知しているということだ。
「大企業と手を組めば、中堅企業にはない大きなプラットフォームと、より多くの人材を雇用するためのリソースが手に入り、投資家にとってより魅力的な存在になれる」と指摘した。
数字が物語っている。プレキンのデータによると、23年1-6月(上期)のプライベートクレジットファンドの資金調達額は1030億ドルだったが、調達したのは91ファンドで、前年同期の127ファンドから集約が進んでいた。
リーチのバレット氏は「資金調達のための営業担当者が50人いるのと5人とでは、大きな違いが出る。多くの企業が同じような商品や戦略を提供しているため、宣伝や資金調達を支援する大規模な投資家広報チームとより大きなバランスシートを持つ以外に、差別化を図る方法がない。それが優位性をもたらす」との見方を示した。
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