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米軟着陸の公算小さい－コーン元ＦＲＢ副議長とウォーシュ元理事
概要：米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）のコーン元副議長とウォーシュ元理事は21日、金融当局が経済のソフトランディング（軟着陸）を達成する公算は小さいとの点で一致する一方、今後の金融政策運営を巡っては異なる見解を示した。
コーン氏は追加利上げの必要性指摘、ウォーシュ元はそれに異論
米10年債利回り「大幅に」上昇すると見込まれる－ウォーシュ氏
米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）のコーン元副議長とウォーシュ元理事は21日、金融当局が経済のソフトランディング（軟着陸）を達成する公算は小さいとの点で一致する一方、今後の金融政策運営を巡っては異なる見解を示した。
両氏はアメリカン・エンタープライズ研究所（ＡＥＩ）主催のオンラインセミナーで発言したもので、コーン氏は金融当局が金利をもう少し引き上げる必要があるだろうと述べたのに対し、ウォーシュ氏は金利がピークに達した可能性があるとして追加利上げに対し警告を発した。
現在はブルッキングズ研究所上級研究員のコーン氏は、金融当局が「完全なソフトランディング」を達成する確率は低いとみていると指摘。「彼らはこれまでよりも需要を若干さらに抑制し、労働市場に多少のスラック（たるみ）を生じさせる必要があるだろう」と語った。
フーバー研究所客員研究員を務めるウォーシュ氏は、６週間前に比べて軟着陸の可能性は小さくなったとし、ドル高やエネルギー価格高、長期金利の上昇に言及。「これらはいずれもソフトランディングにとって良いものではない」とした上で、追加利上げが「必要になるとは考えない」と話した。
ウォーシュ氏はさらに、多額の財政赤字や将来的なインフレ高進・不安定化リスクについて投資家が懸念を強め、米10年債利回りは「大幅に」上昇すると見込まれるとコメント。米金融当局が量的引き締め（ＱＴ）で債券保有を減らしている点なども挙げた。
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