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米追加利上げなら消費者は窮地に－ＪＰモルガンＡＭのケリー氏
概要：ＪＰモルガン・アセット・マネジメントのデービッド・ケリー氏は、インフレが既に鈍化している中で米金融当局が再び利上げに踏み切れば、米消費者を「危険な」場所に追い込むリスクがあると警告した。
米金融当局は未知の領域にあるがソフトランディングは可能
個人消費鈍化へ、労働市場が問題－金融当局には利上げ停止余地
ＪＰモルガン・アセット・マネジメントのデービッド・ケリー氏は、インフレが既に鈍化している中で米金融当局が再び利上げに踏み切れば、米消費者を「危険な」場所に追い込むリスクがあると警告した。
米供給管理協会（ＩＳＭ）が６日発表した８月の非製造業景況指数は６カ月ぶりの高水準となり、追加利上げ観測が強まったことを受けた発言。
チーフ・グローバルストラテジストを務めるケリー氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「サービス業の短期的な活況だけを理由に、米金融当局が再び利上げを行うのはあまり賢明ではない」と指摘。「当局が頼りにする多くの関係は、実際には機能しておらず、彼らは未知の領域にいる。ソフトランディング（軟着陸）の可能性はあると思う」と述べた。
ここ数週間に予想より強い経済データが相次いだことから、ウォール街では当局が積極的な金融引き締めキャンペーンを終えたとの見方が変化している。米消費者には回復力があるという背景について、ケリー氏はいずれ変わるとみる。消費者は石油価格やガソリン価格の上昇や学生ローンの返済再開、住宅ローン金利の上昇に対処しなければならず、「個人消費は鈍化する」と同氏は予想した。
同氏はまた、労働市場の冷え込みが米金融当局に利上げを停止する余地を与えるとも指摘。「本当の問題は労働市場だ。雇用者数の３カ月移動平均がどんどん減少しているからだ」と述べ、雇用統計が２回ネガティブな内容になった瞬間、当局は経済をリセッション（景気後退）に追い込んだことに気づくだろうと語った。
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